2016年5月の太陽光発電の発電量と天気|岐阜県・三重県・愛知県

岐阜三重愛知2016年5月の発電量

今月の発電量、去年より少ないけど故障かな…?

あなたは、こんなことを不安に思っていませんか?

5月は多くの太陽光発電で、年間で最も発電する月です。
せっかくたくさん発電する月なのに、実は故障していた、というのではもったいないですよね。

発電量を比較することで、故障などの不具合が見つけやすくなります。

この記事では、岐阜県、三重県、愛知県に設置された太陽光発電(地面設置)の月間発電量のデータを設置パネル容量・パワコン容量とともに公開しています。

発電量のデータは、昨年同月との対比が必要なためソラサポで設置していただいたお客様の発電量を1年以上、遠隔監視をしたものです。周囲に影となる建物が出来るなど発電量に影響を与える変化のない発電所を対象としています。

発電量を比較してわかること 発電量の比べ方

公開データとあなたの発電量を比較することで、異常の早期発見や、無駄なメンテナンス費用の回避ができます。

  • あなたの設置場所と【近い地域】で比べてみましょう
  • あなたの発電所と【同規模】で比べてみましょう。
  • 【1kWあたりの発電量】で比べてみましょう。
  • 【昨年同月の発電量】との割合を比べてみましょう。

*予想発電量は、傾斜面日射量×太陽光パネル設置容量(kW)×各種係数(パワコン変換効率、温度係数など)
で計算することができます。

この記事では、天候の目安として「日照時間」のデータを記載しております。
日射量ではありませんのでご注意ください。


1. 2016年5月の天気

青空と草原の写真
5月は晴れた日が多かった

5月は毎年、雨が少なく晴れの日が多くなりやすい月です。
5月頭の連休には遊びに出かけたという人も多いのではないでしょうか。

気象庁は、2016年(平成28年)5月の天候の特徴は以下のとおりに発表しています。

  • 全国的に高温で、北日本では記録的な高温
    南からの暖かい空気が日本付近に流れ込んだため、全国的に気温はかなり高かった。北日本では日照時間がかなり多かった影響もあり、月平均気温は平年差+2.3℃で1946年の統計開始以来5月としては最も高温となった。また、札幌(北海道)、長野(長野県)など25地点で5月の月平均気温の高い方から1位の値を更新した。
  • 西日本太平洋側では降水量が多く、北日本太平洋側と東日本では少なかった
    南から湿った空気が流れ込み低気圧や前線の活動が活発となったため、西日本太平洋側では月降水量が多くなった一方、北日本太平洋側と東日本では移動性高気圧に覆われて晴れた日が多かったため、少なくなった。
  • 北日本から西日本日本海側にかけて日照時間が多かった
    本州付近では北日本を中心に移動性高気圧に覆われることが多かったため、月間日照時間は、北日本ではかなり多く、東日本と西日本日本海側で多くなった。
    (引用元:気象庁  報道発表資料『5月の天候』より

5月北日本、西日本の日本海側で日射時間が多く、南からの暖かい空気で高温になりました。
特に北日本では、1946年の統計開始以来、最も暑い5月になったようです。
気温といえば、高温になると太陽光パネルの発電能力が低下します。これから8月、9月にかけては、日照時間だけでなく、気温の変化も注意してみるといいかもしれません。
それでは、岐阜県、三重県、愛知県の日照時間と発電量を見ていきましょう。


2. 岐阜県の日照時間と発電量

岐阜県の画像岐阜県の日照時間(今月と昨年の比較)

下の表は、気象庁が発表した、岐阜県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
岐阜213.7108%85%
高山207.3105%88%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。

岐阜」も「高山」も昨年比で10%以上減になっています。
どちらも平年をやや上回っているので、昨年の日照時間が多かったため差ができたといえます。
それでは、岐阜県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

岐阜県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW

パワコン(kW

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

安八郡

64.60

49.5

8312.4

105%

安八郡

44.00

39.6

5868.7

96%

安八郡

59.00

49.5

7520.4

96%

安八郡

50.00

49.5

6435.8

94%

揖斐郡

44.52

39.6

5701.6

89%

揖斐郡

53.04

49.5

6521.7

89%

揖斐郡

33.18

29.7

4010.3

83%

大垣市

26.00

29.7

2935.3

85%

大垣市

40.28

29.7

4385.6

90%

可児郡

58.14

49.5

5826.0

68%

可児郡

48.96

39.6

6438.7

88%

加茂郡

18.50

16.5

2165.4

85%

岐阜市

35.19

33.0

4284.0

84%

岐阜市

61.20

49.5

7758.6

86%

関市

30.60

19.8

3548.3

85%

関市

59.40

49.5

6982.9

89%

土岐市

34.00

29.7

4438.6

123%

中津川市

63.60

49.5

7999.8

89%

中津川市

42.27

36.3

5056.2

90%

羽島郡

63.00

49.5

8208.6

89%

瑞穂市

27.04

22.0

3713.6

89%

本巣市

15.90

15.4

2133.5

86%

本巣市

20.14

19.8

2594.5

88%

岐阜県に設置した太陽光パネル1Wあたりの平均発電量(kWh)

123.8

89%

岐阜県の発電量は昨年比で約11%減、という結果になりました。
昨年5月の日照時間は「岐阜」で249.2hと多く、平年比125%だったので、昨年比で減るのは当然といえます。
特別に今年5月の日照時間、発電量が少ないというわけではありません。
表の一番下には、「岐阜県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

岐阜県では「123.8(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 123.8 × 8.0 = 990.4(kWh)
5月の月間発電量は、990.4(kWh)前後のはずです。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。


3. 三重県の日照時間と発電量

三重県の画像三重県の日照時間(今月と昨年の比較)

下の表は、気象庁が発表した、三重県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
210.2110%89%
上野220.3125%94%
尾鷲191.0110%93%
四日市208.9110%88%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。
三重県は、「津」「尾鷲」「四日市」で平年比10%増、「上野」は平年比25%増になりました。
昨年比は6〜12%減になっていますが、5月の日照時間としてはやや多めだといえます。
それでは、三重県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

三重県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW

パワコン(kW

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

桑名市

22.00

19.8

2702.5

88%

鈴鹿市

42.84

38.5

6115.4

89%

津市

64.26

49.5

9140.9

90%

津市

24.00

22.0

2783.9

86%

三重郡

54.00

49.5

7167.5

89%

三重郡

54.00

49.5

7421.4

90%

三重県に設置した太陽光パネル1Wあたりの月間発電量(kWh)

135.3

89%

三重県の発電量は昨年比で約11%減、という結果になりました。
昨年と比べて日照時間と同じように発電量も少なくなったということがわかります。
同じ5月でも、年によって日照時間は異なり、発電量にも違いができます。
表の一番下には、「三重県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

三重県では「135.3(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 135.3 × 8.0 = 1082.4(kWh)
5月の月間発電量は、1082.4(kWh)前後のはずです。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。


4. 愛知県の日照時間と発電量

愛知県の画像
愛知県の日照時間(今月と昨年の比較)
下の表は、気象庁が発表した、愛知県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
名古屋213.7108%85%
伊良湖207.3105%88%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。

「名古屋」も「伊良湖」も、平年を上回ったものの、昨年比だと10%以上少なくなっています。
これは岐阜県、三重県も同じ傾向です。
それでは、愛知県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

愛知県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW)

パワコン(kW)

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

弥富市

19.08

19.8

2250.9

91%

一宮市

53.00

49.5

6579.0

88%

一宮市

58.66

49.5

7812.1

90%

稲沢市

55.00

49.5

7350.0

87%

稲沢市

41.00

29.7

5135.4

88%

稲沢市

41.00

29.7

5100.8

89%

稲沢市

55.90

39.6

5240.6

89%

稲沢市

54.00

49.5

6717.2

89%

稲沢市

54.00

49.5

6674.4

89%

稲沢市

54.00

49.5

6664.2

89%

稲沢市

65.31

49.5

6832.4

89%

西尾市

54.00

49.5

7308.3

91%

西尾市

28.00

29.7

3896.8

91%

弥富市

24.91

19.8

2927.7

91%

愛知県に設置した太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)

122.4

89%

愛知県の発電量は昨年比で約11%減、という結果になりました。
2015年5月と比べると少なくなっていますが、4月よりも発電量は多く、5月としておよそ平年並みの発電量と言えます。
岐阜県と似たような発電量ですので、岐阜県のデータも比較の参考になるかもしれません。
表の一番下には、「愛知県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

愛知県では「122.4(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 122.4 × 8.0 = 979.2(kWh)
5月の月間発電量は、979.2(kWh)前後のはずです。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。

太陽光発電 標識 販売

5月の天気と発電量のまとめ

太陽光パネルが設置されている家
あなたの発電量と比べていかがでしたか。
設置しているパネルの角度や影のかかり方によって異なりますが、5月は多くの太陽光発電で発電量の多くなる時期です。
とは言え、その年の天候によって、4月や6月の発電量より少ないこともあります。

発電量の「多い・少ない」は、比較する対象と、算出の基準によって変わります。
シミュレーションよりも発電量が多くても、他の似た条件の発電所と比べると少ない、ということもあり得ます。

太陽光発電を長期・安定稼働させるためには、次の3つが絶対に必要です。

  • 発電量の見える化(どれだけ発電しているか)
  • 発電量の監視(今、発電しているか)
  • 他所との比較(比べて少なくないか

この3つを実行することで、発電量に関してより正しい評価をすることができます。
また、無駄なメンテナンス費用を投入することも回避できますので是非実行してみてください!