DIYと放置NG!壊れたパワーコンディショナ交換の費用と申請手続き

パワコン交換の費用と手続き

パワーコンディショナー(パワコン)が壊れた時、どうするか決まっていますか?
メーカー保証期間内なら、設置業者やメーカーに連絡するのが一番ですが、保証期間が過ぎたらどうしますか?

実際に、交換するかどうか迷っていませんか?

時間が経つにつれて、パワーコンディショナー(パワコン)が故障したという問い合わせも増えています。
特にFIT制度よりも前に設置した方はメーカー保証期間が過ぎて、修理用の部品もなく、交換する価値があるのか迷うことも多いです。

この記事では次の9つをご紹介します。

① パワコンの交換費用の目安
② パワコンを自分で交換してはいけない理由
③ 故障したパワコンを放置するリスク
④ パワコンを交換するメリット
⑤ パワコンの交換にかかる時間
⑥ パワコンの耐用年数と交換時期
⑦ パワコン交換までの手順
⑧ パワコン交換に必要な手続き
⑨ パワコン交換の豆知識

 


【1】パワーコンディショナーの交換費用の目安

この章では、パワコンの交換費用の目安の全体像と各項目の詳細について解説します。
家庭用・低圧(50kW未満)であれば共通の内容です。

【1-1】パワコン交換費用の全体像|1台あたり25〜40万円程度

パワコン交換費用の全体像
まずは、パワコン1台の交換に必要な費用の目安を確認しましょう。

・5.5kW以下のパワコンの場合:1台で25万円程度
5.5kW以下の家庭用パワコン5.5kW以下の容量(例えば3kWなど)のパワコンもありますが、費用はほとんど変わりません。むしろ、一般的な流通量の多い5kW前後のパワコンよりも高くなる場合があります。

・9.9kW程度のパワコンの場合:1台で40万円程度
9.9kWパワコン

パワコンの機種や設置状況、周辺部材の劣化状況によって異なりますが、極端に異なる場合は理由を確認しましょう。
この費用の内訳は次章で一つずつ解説していきます。

費用の内訳|本体費用・取付工事費用・パワコンの選定、手続き等事務費用の3つ

交換費用の内訳は大まかに3つに分けられます。

①パワコンの本体にかかる費用
②工事にかかる費用
③パワコンの選定や回路組みの計算、手続き等事務作業にかかる費用

それぞれの費用の目安をご紹介します。

①パワコンの本体の機器費用(部材代金)

現在主流のパワコンは5.5kW程度の住宅用、低圧産業用両方で使われるものと、9.9kW程度の低圧産業用で使われる2種類に大別できます。

5.5kWパワコンの交換費用

 

9.9kWパワコンの交換費用

5.5kW程度のパワコンは15万円前後、9.9kW程度のパワコンは30万円前後の費用がかかります。

②交換工事の費用

既設パワコンの設置場所や故障したパワコンの処理などによって異なります。
大まかな目安として、5.5kW程度のパワコン1台を交換するのに9万円前後の工事費が必要です。

③事務作業にかかる費用

パワコンを交換する際には、適切なパワコンの選定や電力会社、経産省への申請といった事務作業が必要になります。
住宅用のパワコン1台でしたら1万円程度を見込んでおきましょう。

【1-2】パワコンの交換時にかかる別途費用の目安

特に設置してから10年以上経っているような太陽光発電の場合、パワコン交換以外の別途費用がかかる場合があります。

別途費用の主な例費用の目安
規則の変更に対応する費用ブレーカーの交換、追加20,000円〜
経年劣化に対応する費用配線の交換30,000円〜
PFD管等保護部材の交換10,000円〜
仕様変更、互換性に対応する費用太陽光発電パネルの回路組み(直列数、並列数)変更20,000円〜
発電量モニターの変更80,000円〜
屋根上作業時に必要な費用足場代、安全対策費80,000円〜

規則の変更による費用

中部電力管内の事例として、太陽光発電を設置する住宅のブレーカーは3P2E(単相3線式)であることが必須になりました。
そのため、既設のブレーカーの付け替えが必要となる場合があります。

このような規則の変更は対応しないと交換自体ができませんが、どこの規則なのか確認しましょう。

経年劣化に対応する費用

配線の被覆や、保護のためのPFD管、カバーなどは経年劣化します。
せっかくパワコンを交換しても、経年劣化した部材を交換していなかったために事故がおきては大変です。
また、再度工事費がまるまるかかるのも勿体無い話です。

そのため、経年劣化が進んでいる箇所の交換も合わせてお勧めする場合があります。
見積もりに入っていた場合は、経年劣化している箇所を写真などで確認しましょう。

屋根上作業が必要となる場合、足場費用も必要となる可能性があります。

仕様変更、互換性に対応する費用

同じメーカーのパワコンで交換する場合でも、設置当時と仕様が異なるため配線の組み換えや発電モニターの交換が必要になる場合があります。

このような場合、他社パワコンで交換した方が費用や性能の面で有利になる場合があります
太陽光パネルの回路組みを変更する場合、屋根上作業が必要となるため、足場費用も必要となる可能性があります。

組み換えや交換が本当に必要か、どのパワコンで交換するのが一番お得になるのか選定するのが施工業者の腕の見せ所の一つです。
見積もりに入っていたら、理由を聞いてみてください。

屋根上作業時に必要な費用

住宅用太陽光発電で配線の交換や太陽光パネルの回路組みの変更が必要な場合、屋根上の作業が必要になります。
2階建や屋根の勾配がきつい場合、屋根上で安全に作業をするために必要な費用です。


【2】パワーコンディショナーを自分で交換(DIY)してはいけない7つの理由

パワーコンディショナのDIY交換は危険なので絶対にやめよう

機械工作が好きな人の中には自分でパワコンを交換したい(DIY)とお考えの方もいると思います。
もし、あなたがわずかなお金の節約のために自分での交換を考えているなら、やめておきましょう。

なぜなら、逆に出費が多くなる可能性が高くなるからです。
それは、次の7つの理由によります。

【2-1】法律で電気工事士の資格が必要と決められている

パワコンの交換には、電気工事が必要です。
電気工事は、「電気工事士」以外がやってはいけない、と法律で決められています

第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物に係る電気工事の作業(一般用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。以下同じ。)に従事してはならない。

電気工事士法 第三条 2 抜粋

【2-2】怪我の危険がある

電気工事は常に感電の危険があります。
家庭用100Vの電気でも、死亡する可能性もあります。

また、パワコンの内部は非常に複雑です。
たとえブレーカーを切っていても、コンデンサーが放電しきっていないところに触れてしまうと感電の恐れがあります。

軽い感電でも梯子から落ちる、金属の尖った部分で手足を切るという危険もあります。

【2-3】事故・火災の危険がある

電気工事に失敗すると、太陽光発電以外の照明や家電製品まで使えなくなるという事故や、火事が起きる可能性があります。
知識がないと、どのような作業が事故や火災に繋がるのかもわかりません。

また、配線同士の接続が甘い、電線が細すぎる場合など、何ヶ月もしてから火災になる可能性もあります。

【2-4】機器や部品の選定を間違える可能性がある

パワコンはメーカーや機種によって、太陽光パネルの接続方法や枚数を正しく選定する必要があります。
選定を間違えると、十分な性能が発揮できませんし、最悪の場合繋いでも動きません

また、特に産業用の場合は、選定を間違えると売電価格が下げられてしまう場合もあります。

業者に工事まで依頼すれば、業者が問題なく動くように選定もやってくれますが、DIYの場合は自己責任でやる必要があります。

【2-5】施工ミスをしたら自分の責任になる

万が一交換したパワコンが動かなかった場合、原因の追究から再工事まで全部自分でやる必要があります
パワコンの初期不良だったとしても、初期不良を証明してメーカーと連絡を取り、代替品を取り寄せるのも自己責任です

業者に設置を依頼しておけば、万が一の場合も施工業者が対応してくれます。

【2-6】メーカー保証が受けられない可能性がある

メーカー保証は取扱説明書や設置説明書などを遵守して設置・使用している前提で、故障や不具合が起きた場合にメーカーが保証してくれるものです。

電気工事士の資格がないのにDIYしてしまうと、取扱説明書で明確にDIYを禁止しているメーカーはもちろん、明記していないメーカーでも保証を受けられない可能性があります。

【2-7】手続き関係も全て自己責任になる

故障したパワコンを交換する場合でも、経産省や電力会社への連絡や手続きが必要になります。
いつ、どのような手続きが必要なのか調べることから、全て自己責任でやることになります。

業者に交換を依頼する場合、業者が手配してくれることが多いです。

【2-8】リスク対応や選定・事務手続きに必要な知識、労力も費用のうち

DIYでのパワコン交換はリスクが多く、命にも関わります。
また、実際の交換作業以外にも多くの知識と労力が必要です

施工業者に依頼すれば、リスク管理や知識、労力を提供してくれます。
適正価格であるかの判断は必要ですが、パワコンの交換は業者に依頼することをお勧めします。


【3】パワーコンディショナーの故障を放置することのリスク

この章では、パワコンの故障を放置した場合の3つのリスクを説明します。

事故、2次災害のリスク
電気代が上がるリスク(住宅用)
売電収入を得られないリスク(産業用)

【3-1】事故、2次災害のリスク

パワコンを故障したまま放置した場合、故障した箇所から出火する恐れがあります。
事故を避けるには、パワコンにつながるブレーカーを全て切っておくことが必要です。

ただし、太陽光パネルは光を受ける限り発電し続けます。
太陽光パネルを設置している間は、漏電のリスクはあり続けますし、地震や洪水に被災した際の2次災害のリスクだけが残ります。

【3-2】住宅用・電気代が上がる(余剰売電が得られない)リスク

住宅用太陽光発電は、発電した電気を住宅で使用しています。
使いきれずに余った電気を電力会社へ売電しています。

パワコンが故障して発電できなくなると、これまで太陽光発電でまかなっていた日中の電気も電力会社から購入することになります。
その分電気代が上がります。
特に夜間の電気代が安い代わりに日中の電気代が高いプランに加入している場合は影響が大きいです。

【3-3】産業用・売電収入を得られないリスク

産業用太陽光発電は売電価格が住宅用よりも安いですが、売電期間が長くなっています。
収支のシミュレーションや事業計画も、当然長い売電期間を前提に組まれています。

故障を放置すると、その分売電収入を得られなくなり、収支シミュレーションや事業計画に影響が出ます。


【4】パワコン交換のメリットは本当にあるのか

この章では、パワコンを交換するメリットが本当になるのか、数字で検証してみます。

修理、交換のメリットは次の4つです。

①保証が新しくなる
②性能が良くなる(変換効率が良くなる、新しい機能がつく)
売電収入を継続できる
電気代節約を継続できる(住宅用)

主に③、④の売電収入や電気代節約のために、パワコンを修理、交換することになります。
本当に費用に見合うだけのメリットがあるのでしょうか。

モデルケースで計算した結果をご紹介します。

【4-1】パワコン交換のメリット金額・概算

固定価格買い取り期間終了後も、電力会社との個別契約で売電を続けることができます。
太陽光発電の発電量や電気の使用量によって異なりますが、中部電力管内での概算をご紹介します。

条件:発電量900kWp、電力会社から買う際の電気代 25円/kWh、電力会社へ売る際の電気代 8円/kWh、交換後10年間パワコンが稼働する

パワコン交換後の10年間で期待できる売電収入+電気代削減の金額
太陽光パネルの設置容量
2kW3kW4kW5kW6kW7kW
自家消費
割合
10%174,600261,900349,200436,500523,800611,100
20%205,200307,800410,400513,000615,600718,200
30%235,800353,700471,600589,500707,400825,300
40%266,400399,600532,800666,000799,200932,400
50%297,000445,500594,000742,500891,0001,039,500
60%327,600491,400655,200819,000982,8001,146,600
70%358,200537,300716,400895,5001,074,6001,253,700

自家消費の割合が大きいほど、メリットが大きくなります。

【4-2】太陽光パネルが3kW以上ならメリットがある

太陽光パネルが3kW以上の設置容量でしたら、現状一般的なメーカー保証期間である10年間のうちにパワコンの交換費用をまかなうことができる可能性が高いです。

2kW程度の場合、パワコンの交換費用を賄えない可能性もあります。
設置当時と比べて、太陽光パネル1枚の発電量や設置方法もどんどん改良されています。
発電設備全体の交換を検討しても良いでしょう。

太陽光発電 標識 販売

【5】パワコンの交換にかかる時間

【5-1】発注から交換まで在庫次第で数日から数ヶ月

パワコンの交換で一番時間がかかるのは、パワコン本体の準備です。

常に複数在庫を所有している業者を除き、交換の発注を受けてから手配します。
機種やメーカーによりますが、入荷までに最低2週間程度、長いものでは2、3ヶ月かかることもあります。

特に太陽光発電の設置が集中する年末、年度末は通常よりも1ヶ月以上多く時間がかかると考えましょう。

【5-2】パワコン1台の交換なら1日あれば工事終了

パワコンの交換工事は、1台なら1日あれば終了します。
低圧であれば、パワコン9台で配線を全部組み替えるなど大規模な別途工事が必要な場合を除いて1日で終わると考えて良いです。


【6】パワコンの耐用年数と交換時期

【6-1】パワコンの耐用年数は10年〜15年程度

一般的に、パワコンの耐用年数は10年〜15年程度と言われます。
あるメーカーでは、設計寿命10年で製造しているそうです。

実際に頂戴する修理のお問い合わせも、設置から11年〜13年程度経過しての故障が多いです。

パワコンのメーカー保証は、設置時に無料で10年、有償で15年〜20年となっているメーカーが多いです。
10年目に一度確認してみましょう。

【6-2】税制上の法定耐用年数は17年

太陽光発電の税制上の法定耐用年数は17年あります。
パワコンの実耐用年数よりも長く、太陽光パネルの実耐用年数より短いです。

特に産業用太陽光発電の場合、法定耐用年数に基づいて減価償却や償却資産税を計算します。
パワコンの故障を放置すると、売電収入は得られないのに税金を払うという状況になってしまいます。

一時的な出費は痛いですが、早めに交換・修理しましょう。


【7】パワコン交換・修理までの手順

実際パワコンが故障してしまった場合の、パワコン交換までの手順をご紹介します。

【7-1】パワコン交換までの手順

問い合わせ

設置業者、メンテナンス業者に問い合わせます。 
現地調査

現地でパワコン、周辺機器や部材の状態を確認します。 
見積もり

調査結果からお勧めの対応と費用を見積もります。 
本体交換

パワコン本体を交換します。

パワコン交換の場合、太陽光発電設置時と同じ手順です。
お見積りの金額・内容で条件が合えば交換を実施します。

お問い合わせの段階で細かくヒアリングして概算見積りを出し、現地調査後に追加工事が必要かどうかを含めた正式な見積りを出す場合もあります。

【7-2】パワコン修理までの手順

問い合わせ

設置業者、メンテナンス業者に問い合わせます。 
業者による現地調査

パワコンのエラーログからメーカー対応が必要か確認します。
業者からメーカーへ連絡します。 
メーカー修理対応

メーカーの技術者が現地で部品交換など対応します。 
結果報告・ご請求

メーカーで原因を分析し、結果によって請求がきます。

メーカーによるパワコン修理の場合、基本的に見積書はありません
見積書がある場合でも、交換・修理する部品ごとの価格表であることがほとんどです。

これは、メーカー技術者がパワコン内部を見ないとどの部品を交換・修理するか判断できないこと、
パワコン内部を調査して原因を判断するまでは、メーカー保証の対象となるか判断できないこと、
調査と修理で2回来る手間を省くために、現地に来た時には交換・修理まで行うことが理由です。

そのため、メーカー保証期間終了後であったり、メーカー保証対象外の故障だった場合はいきなり請求が来た、とトラブルになる場合があります。
特に古い機種の場合、交換用の部品がないとメーカー技術者に来てもらっても修理できず、出張費だけ必要になる可能性もあります。

できれば修理して使い続けたい場合、多少時間がかかっても次の3点を必ず行いましょう。

・設置業者、メンテナンス業者に目安の金額を確認してもらう。
・メーカー保証期間内か確認する。
・任意保険に加入しているか、保険の対象になるか確認する。

目安の金額程度は必要になることを理解した上で、修理を依頼しましょう。


【8】パワコンの交換に必要な制度上の手続き

この章では、パワコンを交換時に必要な「制度上」の手続きの解説をします。
制度上必要な手続きは、3つ(場合によっては4つ)あります。
施主(あなた)と工事店のどちらが手続きを行うか決めておかないと後々トラブルになります。
パワコン交換の契約時に明確にしておきましょう。

経産省・・・運転費用報告で交換費の報告が必要
      発電出力が変わる場合、変更認定申請が必要

電力会社・・交換前に、使用するパワコンの型番の報告が必要
      交換後に、運転開始の連絡が必要

【8-1】経産省への手続き①:運転費用報告の提出(10kW以上、10kW未満で経産省の要請があった場合)

10kW以上の太陽光発電は、メンテナンスや修理を実施したら年1回の「運転費用報告」でかかった費用を報告する義務があります。
事業計画認定のIDやパスワードが必要なので、交換・修理だけを依頼した業者では基本的にできません

定期的なメンテナンスを依頼している業者や、手続きだけ依頼している場合は、費用として使ったことを必ず伝えましょう。

運転費用報告の詳しい内容や提出方法はこちらの記事をご参考にしてください。

太陽光の定期報告|設置・運転・各費用年報の義務と書き方マニュアル

【8-2】経産省への手続き②:変更認定申請の提出(10kW以上)

全く同じ出力のパワコンが生産終了している場合、近い出力のパワコンで代替することになります。
代替で交換したことで合計発電出力が変わる場合、事業計画認定の変更認定申請が必要です。

10kW以上の太陽光発電で、合計発電出力が以前より大きくなってしまう場合、売電価格が変わってしまいます。
また、小さくなる場合でも、10kW以上だった発電出力から10kW未満になってしまう場合も、売電価格が変わってしまいます。

手続きも大切ですが、できれば変更認定を申請せずに済むようパワコンの選定を依頼しましょう。

【8-3】電力会社への手続き①:使用するパワコンの型番の報告

交換後に使うパワコンの型番を、電力会社へ伝える必要があります。
現在の安全基準に適合したものか確認するためです。

基本的には、交換作業を行う業者が事前に連絡します。

【8-4】電力会社への手続き②:運転開始の報告

必ず必要なものではありませんが、交換が終わって発電開始したことを電力会社へ連絡します。

交換の予定日を伝えるだけで良い場合もあります。
こちらも基本的には交換作業を行う業者が行います。


【9】交換するパワコンの選び方

この章ではパワコン交換時のトラブルを避けるための豆知識をご紹介します。

【9-1】発電出力が変わる場合は、出力が少し小さくなるようにする

設置から10年以上経過していると、同じ型番どころか同じ出力のパワコンがないという可能性もあります。
そのような場合は、元のパワコン出力よりも少し小さくなるパワコンを選ぶことをお勧めします。

理由1 太陽光パネルも経年劣化して出力が落ちるから

太陽光パネルも経年劣化して出力が落ちていきます。
設置時よりも大きい出力のパワコンを設置すると、パワコンの方が過剰な性能となる可能性が高いです。

理由2 太陽光パネルの最大出力が出る時間は短いから

太陽光パネルは日差しの強さと気温で発電出力が変わります。
特に初期の太陽光発電は太陽光パネルの出力とパワコンの出力がほぼ同じぐらいになるよう設計されていることが多いです。
交換前のパワコンより大きい出力にすると、パワコンの方が過剰な性能になってしまう可能性が高いです。

理由3 売電単価が変わってしまう可能性があるから(10kW以上)

産業用太陽光発電の場合、メーカー保証期間やパワコンの耐用年数よりも売電期間の方が長いです。
売電期間中に、メーカー保証の切れたパワコンを交換することも十分あり得ます。

発電所としての合計出力が設置時よりも大きくなってしまうと、売電価格が下がってしまいます。

パワコンの交換によって発電所の出力が10kWを超える/切ることがないように注意が必要です

固定価格買取制度(FIT制度)では、発電所の出力が10kW未満か以上かで適用される制度が異なります。

10kW未満の発電所が、故障したパネルやパワコンの交換で10kW以上の出力になった場合、住宅用の制度が適用されていたのが産業用の制度が適用されるようになります。
10kW以上の発電所が10kW未満になる場合も同様です。

適用される制度が変更になるだけでなく、売電単価も変わります。

発電所の出力が10kWを跨いで変更とならないよう注意しましょう。

【9-2】故障したパワコンと異なるメーカーのパワコンでも交換できる

同じメーカーのパネル、パワコンで揃えて設置していると、交換も同じメーカーにしなければならない、と思っていませんか?
実は、違うメーカーのパワコンで交換することもできます。

同じメーカーのパワコンに交換するのが最適とは限りません。
同じメーカーでは配線組み換えが必要で別途費用がかかるが、違うメーカーなら別途費用なしで交換できるというケースもありました。

ただし、メーカー保証が太陽光発電システム一式に対してかけられている場合、出力保証がどのような扱いになるのか確認が必要です。
同じメーカーのパワコンで交換するのが良いか、異なるメーカーのパワコンに交換するのが良いか、見積もりを取って比較しましょう。


まとめ

この記事では次の9つをご紹介しました。

① パワコンの交換費用の目安
② パワコンを自分で交換してはいけない理由
③ 故障したパワコンを放置するリスク
④ パワコンを交換するメリット
⑤ パワコンの交換にかかる時間
⑥ パワコンの耐用年数と交換時期
⑦ パワコン交換までの手順
⑧ パワコン交換に必要な手続き
⑨ パワコン交換の豆知識

故障したパワコンの交換はメリットが見えにくいのでためらわれがちです。
ですが、太陽光パネル3kW以上の発電システムなら経済的にもメリットがあることが理解してもらえたと思います。

3kW未満の場合、太陽光パネルも最新のものに更新した方が良い可能性もあります。

別途かかる費用を確認した上で、パワコン交換や設備更新を判断してください。