電力自由化と再生可能エネルギー|エコな新電力会社のおすすめ4選

電力自由化と再生可能エネルギー|エコな新電力会社のおすすめ4選

あなたは「クリーンな電気を使いたい」と思っていませんか?

電力自由化で電力会社を選ぶことができるようになったので、環境意識の高い方は「エコな会社はどこかな?」お考えではないでしょうか。

現在、電力自由化で450社以上の様々な電力会社が登場しています。

なかには、100%再生可能エネルギーで供給をしている会社もあります。

この記事では、再エネ比率の高い新電力会社を紹介するとともに、「CO2排出係数」によるエコな会社の調べ方を記載しています。

電力会社を選ぶ基準 環境に優しい電力会社4選

この記事で、あなたの環境意識を満足させることができる電力会社に巡り会う一助になればと思います。

 


1.再生可能エネルギー比率が高い電力会社メニュー4選

この章では、再エネ比率が高い電力会社のメニューを紹介します。

1-1.再エネ比率100% グリーナでんき「GREENa RE100」


グリーナ(GREENa)でんきは再エネ比率100%のプランを発表しています。

グリーナでんきを運営しているのは、太陽光発電関連大手企業の「ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社」です。
太陽光パネルのリユース事業も行っており、エコ意識の高い会社です。

特徴100%自然エネルギー
対応エリア東京電力、中部電力、関西電力
電気料金標準的価格 詳しくはこちら
 WEBhttps://ne-greena.jp

1-2.再エネ比率100% 東京電力エナジーパートナー「アクアエナジー100」

東京電力エナジーパートナーは、再エネ電源の「水力発電」で100%供給するプランを発表しています。

供給エリアは関東になっていて料金は少し割高に設定されています。
「多少割高でも再エネ電源を使っている会社から電気を買いたい」という方におすすめです。

 特徴再エネ電源の水力発電のみで電気を供給しています。
 対応エリア東京電力管内
 電気料金高い 詳しくはこちら
 WEBhttp://www.tepco.co.jp/ep/eco/index-j.html

1-3.再エネ比率70% SBパワー(ソフトバンク)「自然でんき」


ソフトバンクが発表している再エネ比率70%のプランです。
FIT電源が70%ということで、クリーンなエネルギープランです。

 特徴エコな電力と安価な電気料金の両立を目指したプランです。
 対応エリア東京電力、中部電力、関西電力
 電気料金大手新電力と同水準 詳しくはこちら
 WEBhttps://www.softbank.jp/energy/special/shizen-denki/

1-4.太陽のでんき NTTスマイルエナジー

太陽のでんきはNTTスマイルエナジーが提供しているプランです。
余剰電力の太陽光発電と遠隔監視装置「エコめがね」を設置されていることが加入条件です。

日中は太陽光発電の電気で100%供給しています。

 特徴日中(8:00〜16:00)は100%太陽光の電気です。
 対応エリア沖縄電力管内以外(離島は要確認)
 電気料金標準的価格 詳しくはこちら
 WEBhttps://www.taiyonodenki.jp/

1-5.再エネ比率ではなく「CO2排出係数で選ぶ」という考え方

グランドカバー CO2吸着

再エネ比率ではなく、CO2排出係数という考え方もあります。

CO2排出係数とは、電力会社が1kWhの電気を売るのにどれだけCO2を排出したかがわかる係数です。
係数が低ければ低いほど、環境にとって良い電気の作り方をしている会社になります。

平成28年度のデータを環境省、経産省が公表しているので気になる方はご覧ください。
電気事業者別排出係数 平成28年度

この章で挙げた電力会社も載っているのでぜひご覧ください。


2.再生可能エネルギーってどんな発電方法があるの?

再生可能エネルギーとは、法律で「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」と規定されています。

太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが該当します。

中でも「太陽光」「風力」「水力」「バイオマス」「地熱」は5大再生可能エネルギーと言われており、国が「固定価格買取制度」により高い単価での電力買取を行っています。


3.電力会社のエコ度は「電源構成」でわかる

電力会社はホームページなどで「電源構成」を公表している場合があります。
電源構成では、各発電方法別に何%かを記載していますので、再エネ電源比率もわかります。

電源構成とは?
電源構成とは、電気を生むために使用するエネルギー電源や発電方法の組み合わせです。

具体的には、火力、水力、原子力、太陽光発電など様々な発電方法の組み合わせです。

ニュースなどでは「エネルギーミックス」と呼ばれているので、こちらの方が聞き慣れている方も多いと思います。

特に再エネ比率が高い電力会社は、再エネ比率が高いことをアピールポイントとしていることが多いので、電源構成を公開している場合が多いです。

3-1.電源構成を公表している具体例

例として中部電力が公表しているデータを見てみましょう。

引用元:中部電力公式ホームページ 当社の電源構成 

この表からすると再エネ比率は「再エネ比率は13%〜15%ほど」ということがわかります。

新電力会社でも公表している会社がありますので、エコな新電力会社を探す時には「電源構成」を確認しましょう。

日本は2030年までに再エネ比率22%〜24%目標

次の表をご覧ください。

引用元:再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題について 経済産業省

日本は2030年までに再エネ比率を22%〜24%を目標にしていますが、平成29年時点ではまだまだ目標に届いていません。

再エネ先進国に比べても低い数値となっています。
これから2030年の目標に向けてさらに再エネを推進していかなければ達成できない状態となっています。


4.電気があなたの家に届くまで

再エネ率が100%の会社から電気を買っていると家で自然エネルギーを使っていることになるのでしょうか?

答えは「ならない」ですが、発電所からお家まで電気がどのように届くのかを一緒に考えてみましょう。
下の絵をみてください。

一般的な電気は、火力発電や原子力発電、太陽光発電、水力発電等さまざまな電源が送配電ネットワークで混じり合って届けられます。
つまり、上の絵のように再エネの発電所から直結しているわけではないので本当の意味で「再エネ100%」などの電気はありません。

ただし、再エネ比率が多い会社を応援すればその会社はもっとたくさんの電気を再エネで作り、供給しますので日本全体の再エネ比率は高まります。
クリーンエネルギーを使っている会社を選ぶことであなたが環境貢献をすることができるのです。

太陽光発電 標識 販売

5.FIT電気の環境価値はみんなのもの

FIT電気とは、国の固定価格買取制度(FIT)を利用して運用している設備(太陽光や水力等)から生まれる電気です。

FIT電気の内容は少し複雑です。

電力会社は、FITを利用した設備から電気を買うときに、国から「交付金」を受け取っています。
この交付金の原資は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」というものです。

つまり、国民全員が負担して成り立っているのです

国民全員が負担して成り立っているので、FIT電源の「環境価値」は全国民のものになります。

そのため、電力会社がFIT電気を販売するときに「環境価値」をアピールしてはいけません。

繰り返しになりますが「環境価値」は全国民のものだからです。

関連: 再エネ電気の表示ルール「グリーン電力」は×経産省 2015/8/3 日本経済新聞

しかし、この仕組みを理解した上で「FIT電気を中心的な電源としている会社を応援したい」という方もたくさんいます。

それはもちろん自由です!

しっかり理解した上であなたにあった電力会社を選べるといいですね。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

自然エネルギーを多く使用している会社がおわかりになったと思います。
この記事で紹介した会社以外でも、エコな電力会社もあります。

電源構成という切り口で探すのも一つの手です。