2016年6月の太陽光発電の発電量と天気|岐阜県・三重県・愛知県

岐阜三重愛知2016年6月の発電量

今月の発電量、先月よりかなり少ないけど問題ないのかな?

毎年、梅雨の影響で雨や曇りの多い6月。
発電シミュレーションも5月と比べて少ないはずです。

でも実際にデータを見ると「下がりすぎてるのでは…」と心配になりますよね。

この記事では、岐阜県、三重県、愛知県に設置された太陽光発電(地面設置)の月間発電量のデータを設置パネル容量・パワコン容量とともに公開しています。

発電量のデータは、昨年同月との対比が必要なためソラサポで設置していただいたお客様の発電量を1年以上、遠隔監視をしたものです。周囲に影となる建物が出来るなど発電量に影響を与える変化のない発電所を対象としています。

発電量を比較してわかること 発電量の比べ方

公開データとあなたの発電量を比較することで、異常の早期発見や、無駄なメンテナンス費用の回避ができます。

  • あなたの設置場所と【近い地域】で比べてみましょう
  • あなたの発電所と【同規模】で比べてみましょう。
  • 【1kWあたりの発電量】で比べてみましょう。
  • 【昨年同月の発電量】との割合を比べてみましょう。

*予想発電量は、傾斜面日射量×太陽光パネル設置容量(kW)×各種係数(パワコン変換効率、温度係数など)
で計算することができます。

この記事では、天候の目安として「日照時間」のデータを記載しております。
日射量ではありませんのでご注意ください。


1. 2016年6月の天気

雨の日のアジサイ
6月は雨が多かった

今年の6月は梅雨らしく、雨がたくさん降りました。
5月と比べて体感的にも晴れが少なかった印象です。
梅雨なのに雨が降らないのは困りますが、太陽光発電のことを考えると、なるべく晴れて欲しいですね。

気象庁は、2016年(平成28年)6月の天候の特徴は以下のとおりに発表しています。

  • 西日本太平洋側では降水量はかなり多かった
    期間後半は、西日本付近で梅雨前線の活動が活発となった影響で、西日本で大雨となり、各地で土砂災害や浸水害等が発生した。このため、月降水量は西日本太平洋側ではかなり多かった。
  • 北日本では降水量はかなり多く、北日本日本海側では日照時間は少なかった
    北日本では、低気圧が通過しやすかったため、降水量はかなり多く、北日本日本海側では日照時間は少なかった。
  • 沖縄・奄美では気温はかなり高かった
    沖縄・奄美では、晴れて日射が強かったことに加え、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、気温はかなり高かった。
    (引用元:気象庁  報道発表資料『6月の天候』より)

6月は西日本太平洋側、北日本で降水量が多かったようです。
6月下旬には西日本の広い範囲で大雨となり、梅雨らしい天気だったと言えるでしょう。
一方、沖縄、奄美は高気圧の影響で平年より暖かく、特に石垣島は平均気温が過去最高になったそうです。
それでは、岐阜県、三重県、愛知県の日照時間と発電量を見ていきましょう。


2. 岐阜県の日照時間と発電量

岐阜県の画像岐阜県の日照時間(今月と昨年の比較)

下の表は、気象庁が発表した、岐阜県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
岐阜158.399%107%
高山150.0105%120%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。

「岐阜」も「高山」もおおよそ平年通りの日照時間でした。
しかし、「高山」は昨年比で20%増になっています。
5月と比べると50時間近く日照時間が少ないのがわかります。
それでは、岐阜県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

岐阜県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW

パワコン(kW

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

安八郡

64.60

49.5

7123.9

117%

安八郡

44.00

39.6

5064.3

97%

安八郡

59.00

49.5

6512.8

97%

安八郡

50.00

49.5

5437.7

95%

揖斐郡

44.52

39.6

5032.0

103%

揖斐郡

53.04

49.5

5683.6

103%

揖斐郡

33.18

29.7

3453.3

95%

大垣市

26.00

29.7

2469.0

96%

大垣市

40.28

29.7

3879.9

119%

海津市

22.53

16.5

2168.3

92%

可児郡

58.14

49.5

4843.8

77%

可児郡

48.96

39.6

5386.3

97%

加茂郡

27.00

23.2

2993.1

100%

加茂郡

18.50

16.5

1773.2

100%

岐阜市

35.19

33.0

3728.4

96%

岐阜市

61.20

49.5

6824.9

96%

関市

30.60

19.8

3279.4

99%

関市

59.40

49.5

6019.4

100%

土岐市

34.00

29.7

3784.8

122%

中津川市

63.60

49.5

7067.2

100%

中津川市

42.27

36.3

4273.3

97%

羽島郡

57.42

49.5

6792.0

98%

羽島郡

42.40

39.6

4572.4

97%

羽島郡

63.00

49.5

6969.7

99%

瑞穂市

27.04

22.0

3274.7

100%

本巣市

15.90

15.4

1834.8

100%

本巣市

20.14

19.8

2233.6

99%

山県市

10.80

11.8

1097.7

101%

岐阜県に設置した太陽光パネル1Wあたりの月間発電量(kWh)

107.2

99%

岐阜県の発電量は昨年比で約1%減、という結果になりました。
ほぼ平年並みの発電量といえそうです。
2016年5月の発電量と比べると20%ほど少なくなっている発電所が多くありました。
表の一番下には、「岐阜県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

岐阜県では「107.2(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 107.2 × 8.0 = 857.6(kWh)
6月の月間発電量は、857.6(kWh)前後のはずです。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。


3. 三重県の日照時間と発電量

三重県の画像三重県の日照時間(今月と昨年の比較)

下の表は、気象庁が発表した、三重県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
138.892%112%
上野128.195%121%
尾鷲120.493%160%
四日市131.188%112%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。

三重県は、平年をやや下回る日照時間でした。
特に「四日市」は平年比88%とかなり少なかったようです。
一方で「尾鷲」は、昨年の日照時間が少なかったため、昨年比160%と大きく差がありました。
それでは、三重県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

三重県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW

パワコン(kW

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

桑名市

22.00

19.8

2227.0

102%

鈴鹿市

42.84

38.5

4804.9

104%

津市

64.26

49.5

7365.8

103%

津市

39.27

31.9

3560.1

99%

津市

24.00

22.0

2229.5

100%

三重郡

54.00

49.5

5926.1

98%

三重郡

54.00

49.5

6157.7

100%

三重県に設置した太陽光パネル1Wあたりの月間発電量(kWh)

107.4

101%

三重県の発電量は昨年比で約1%増、という結果になりました。
日照時間は昨年より多くなっていますが、発電量はほぼ変化がありませんでした。
昨年のデータがある人はぜひ比較してみてください。
表の一番下には、「三重県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

三重県では「107.4(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 107.4 × 8.0 = 859.2(kWh)
6月の月間発電量は、859.2(kWh)前後のはずです。
岐阜の月間発電量とあまり差がありませんでした。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。


4. 愛知県の日照時間と発電量

愛知県の画像愛知県の日照時間(今月と昨年の比較)

下の表は、気象庁が発表した、愛知県内の観測地点における今月の日照時間です。
また、日照時間の平年比(※)、昨年比を算出しています。

観測地点日照時間(h)平年比昨年比
名古屋154.3109%121%
伊良湖148.395%111%

気象庁(報道発表資料)より作成
※平年比とは、1981年から2010年までの30年間の平均日照時間との比較した数値。太陽光発電のシミュレーションは、多くの場合この「平年比」を用いて予想発電量を算出します。

「名古屋」は平年より9%増になったのに対して、「伊良湖」は平年比5%減でした。
「名古屋」の昨年比は20%以上増になっていました。
それでは、愛知県内の実際の発電量と昨年比を見ていきましょう。

愛知県の発電量(今月と昨年の比較)
※ご紹介するデータは、遠隔監視装置を設置して1年以上経過(昨年同月と比較するため)している太陽光発電所のものです。
※特殊な条件で設置している発電所を除いた平均的な太陽光発電所から無作為に抽出したデータです。
※架台の設置角度や方位によって発電効率は変わりますが、大まかな目安を得ることが目的なので無視します。

設置場所

パネル(kW)

パワコン(kW)

今月の発電量(kWh)

今月/昨年

弥富市

19.08

19.8

1943.9

99%

一宮市

53.00

49.5

5585.1

95%

一宮市

58.66

49.5

6789.2

98%

稲沢市

55.00

49.5

6148.3

98%

稲沢市

41.00

29.7

4302.0

98%

稲沢市

41.00

29.7

4277.9

98%

稲沢市

55.90

39.6

4450.7

100%

稲沢市

54.00

49.5

5997.9

101%

稲沢市

54.00

49.5

4642.5

79%

稲沢市

54.00

49.5

5256.8

89%

稲沢市

65.31

49.5

5829.3

100%

西尾市

54.00

49.5

6276.8

106%

西尾市

28.00

29.7

3342.1

105%

弥富市

24.91

19.8

2502.5

102%

愛知県に設置した太陽光パネル1Wあたりの月間発電量(kWh)

102.4

97%

愛知県の発電量は昨年比で3%減、という結果になりました。
設置条件(パネルの向き、角度、影かかかるかどうか等)によって差がありますが、昨年と同等、もしくはやや下回っています。
昨年比の数値の差は、設置場所の状況(設置角度、周囲の影など)による差などが考えられます。
表の一番下には、「愛知県に設置された太陽光パネル1kWあたりの月間発電量(kWh)」を記載しております。

愛知県では「102.4(kWh)」ですので、あなたの太陽光発電のパネル容量を掛け算して、実際の発電量と比べてみてください。

(例)あなたの太陽光発電システムが8.0kWだった場合。
【計算式】 102.4 × 8.0 = 819.2(kWh)
6月の月間発電量は、819.2(kWh)前後のはずです。
この計算式で求めた結果より20%以上も下回る場合は、太陽光発電システムに不具合や故障があるかもしれません。

太陽光発電 標識 販売

6月の天気と発電量のまとめ

太陽光パネルが設置されている家あなたの発電量と比べていかがでしたか。
2016年(平成28年)の6月は、昨年同様、梅雨の影響で日照時間があまり長くなりませんでした。
5月と比べると、1kWあたりの平均発電量が20kWhほど少なくなっています。
天候条件は月によって大きく異なります。特に晴れが続きやすい5月と、梅雨の6月の差は大きくなります。

発電量の「多い・少ない」は、比較する対象と、算出の基準によって変わります。
シミュレーションよりも発電量が多くても、他の似た条件の発電所と比べると少ない、ということもあり得ます。

太陽光発電を長期・安定稼働させるためには、次の3つが絶対に必要です。

  • 発電量の見える化(どれだけ発電しているか)
  • 発電量の監視(今、発電しているか)
  • 他所との比較(比べて少なくないか

この3つを実行することで、発電量に関してより正しい評価をすることができます。
また、無駄なメンテナンス費用を投入することも回避できますので是非実行してみてください!