太陽光発電シミュレーション|適正発電量と収益性を見抜く注意点5つ

太陽光発電の発電シミュレーションを見るときに注意するべきこと

太陽光発電を検討中の方、導入する際のシミュレーションは気になりますよね。

太陽光発電のシミュレーションは、2つに分けられます。
発電シミュレーション」と「事業(導入)シミュレーション」です。

「発電シミュレーション」は、どれくらい電気を作れるのかを予想します。
「事業シミュレーション」は、どれくらいの収入や支出があるのか、お金の増減を予想します。

この記事の前半で発電シミュレーションについて、後半で事業シミュレーションについて詳しく解説します。

シミュレーションは太陽光発電の設置が成功になるか、失敗になるか決めてしまうほど重要なものです。
あなたが太陽光発電システムを導入するか決めるとき、どんなシミュレーションを見たかによって、成功するか失敗するか決まると言ってもいいでしょう。

間違ったシミュレーションのまま導入してしまうと、設置後に予定通りの収益性が出ず、後悔してしまうかもしれません。

そこで今回は、シミュレーションを正しく理解してもらうために注意ポイントを記載しております。
この記事で理解を深めて、業者に見積もりを取る時などに活用してもらえれば幸いです。


1.メーカー発電シミュレーションの計算方法

多くの太陽光パネルメーカーは公式サイトに行けば簡易発電シミュレーションをすることができます。

実際に業者が使用する専用のシミュレーションソフトではなく、もっと簡易的に計算するものになります。

メーカーのサイトによっては発電量の算出根拠が記載されています。
今回は、様々な国内・海外メーカーの公式サイトで発電量シミュレーションを行いました。
※必ずしも同一条件で計算できているわけではありませんので予めご了承ください。

1-1. 国内・海外メーカーを一挙比較!メーカーシミュレーション一覧

比較は1kWあたりの年間発電量で計算しています。
・設置方位は真南
・設置角度は選択できる場合は約20度(選択できないメーカーもあります)
・観測地点は岐阜
メーカーにより、パネルの発電出力が異なりますので、「年間発電量÷設置容量」で記載します。
例:7000kWh(年間発電量)÷6kW(設置容量)=1,166kWh

メーカー※1 メーカーの簡易計算による
1kWあたりの年間発電量※2
ソラサポがご提案する場合の
1kWhあたりの年間発電量
パナソニック 1,296kWh 1,143kWh
TOSHIBA 1,169kWh 1,127kWh
SHARP 1,227kWh 1,115kWh
MITSUBISHI 1,240kWh 1,143kWh
京セラ 1,161kWh 1,118kWh
ソーラーフロンティア 1,289kWh 1,124kWh
ハンファQセルズ ※3 1,358kWh 1,088kWh
カナディアンソーラー 1,254kWh 1,140kWh

※1…簡易シミュレーションなので使用するパネルが設定されていないメーカーもあります。
※2…メーカーの簡易計算による数値は、メーカー各社がそれぞれ異なる計算式によって算出された発電量です。算出基準が異なるため、各社の優劣をつけるものではありません。
※3…多結晶パネル

この表のメーカーシミュレーションの部分をご覧ください。

1kWあたりの年間発電量が一番多いメーカーで「1,358kWh」、一番少ないメーカーで「1,161kWh」です。
つまり、「1,358kWh-1,161kWh」で197kWhの差となります。

一般的な住宅用の規模の5kWで考えると985kWhの差となります。
2017年度の中部電力管内の売電単価28円で考えると年間で「27,580円」の差です。

野立ての50kW規模の発電所になると9,850kWhの差となり、
2017年度の売電単価21円(税別)で考えると年間で「223,398円」の差です。

しかし、実際の発電量でここまでの差は出ません。

これほど大きな差が出るのは、簡易シミュレーションであることと、各社計算方法が異なるためです。
あくまでも参考値として考えるようにしましょう。

(参考)メーカー各社の簡易シミュレーションのリンク

1-2. 経産省公表の1kWあたりの年間発電量の全国平均は1,097kWh

経産省がフィールドテストの結果を元に、太陽光発電システム1kWhの年間発電量のデータを都道府県別に公表しています。テスト対象となった設備は、野立てや屋根上などの設置条件や、設置角度、規模など、統一されていませんが、利害関係のない客観的な資料ですので、年間発電量の目安を知るのにご参考になると思います。

経産省がフィールドテストを元に2013年に公表した都道府県別の1kWhあたりの年間発電量

 太陽光発電フィールドテスト事業に関する ガイドライン基礎編(2013 年度版) より引用(pdfファイル)


2.販売業者の発電シミュレーションの計算方法

販売業者はあなたに見積もりを出す際に、発電シミュレーションを出します。

パネルメーカーのインターネット上の簡易発電シミュレーションよりさらに現実的なものになります。
あなたが太陽光発電を購入する際は、販売会社の発電シミュレーションを見て購入を決めることになるかと思います。

太陽光発電シミュレーション 電卓の画像

ほとんどの方は「販売業者が出す発電シミュレーションは正しいだろう」と思っています。
しかし、実際は業者に悪意がなくても、間違った発電シミュレーションを出す場合もあります。

本章では、業者が出す発電シミュレーションの種類を記載します。
実際に見積もりを取る際にどのような方法で発電シミュレーションを出しているかを必ず確認しましょう。

2-1.販売会社が出す発電シミュレーションの種類

業者が出す発電シミュレーションの種類は以下のようなものがあります。

2-1-1.パネルメーカーの発電量計算ソフト

パネルメーカーでは、独自の計算ソフトを販売店に提供したりしています。
提供していない場合は、案件ごとに販売業者→メーカーまたは取扱商社に依頼をかけて発電シミュレーションを提示します。

しかし、メーカーやメーカーに準ずる会社が出した発電シミュレーションであっても100%信用してはいけません。
何故なら、過去にパネル出荷量世界1位を獲得して、曇りに強いという触れ込みでテレビCMをしているメーカーでも、発電量計算ソフトが間違っていて、訂正をしたことがあります。近年、自動車の燃費データが実際と異なり話題となりましたがそれに近い印象を持たれた方も多いのではないでしょうか。

メーカーソフトの最大の弱点は、メーカー間の比較がしにくい点にあります。

メーカーの発電シミュレーションは各社で基準が異なるので正確に比較できない

このような場合、訂正前の発電シミュレーションで購入した方は「実際より多い発電量シミュレーション」でシステムを導入していたことになります。当然、その分だけ事業計画に影響を与えることになります。

また、影による発電量の損失等、その場所ごとに異なるものは計算が難しいので注意が必要です。

2-1-2.パネルメーカー以外の計算ソフト

発電量シミュレーション計算ソフトを提供しているのは、パネルメーカーだけではなく、ソフト開発会社なども販売しています。

販売会社が手配している計算ソフトのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
・影の損失等の細かい計算ができる場合が多い ・発電量の信憑性を確認する必要がある
・様々なメーカーを同条件で計算できるので、メーカーごとに比較しやすい ・細かい設定を間違えている可能性がある
・特殊な形状の土地や家の再現できる場合が多い ・業者がソフトを使いこなせているとは限らない

ちなみに私たちソラサポもこちらの部類に入ります。

私たちが独自のシミュレーションソフトを使用している理由は様々なメーカーを同一条件で、お客様の設置状況(影の影響や場所)に合わせて計算できるからです。

中立的なシミュレーションソフトを採用している販売業者が非常に少ないです。
なかなか出会えるケースはないと思いますが、そのような業者が居た場合には詳しく話を聞いてみましょう。

2-2.詐欺まがいの発電シミュレーションに注意

業者の中には、「悪意を持って詐欺まがいの発電シミュレーションを出す」業者もいます。

実際の発電量を大きく上回る発電シミュレーションを信じて太陽光発電を導入した場合、想定していた収益性が確保できなくなります。
借り入れをして導入した場合は、返済計画が破綻してしまう可能性があります。
その場合、太陽光発電の事業が破綻してしまいます。

実際に、楽観的な発電量を信じて設置し、後悔した方もいます。

 

(参考)太陽光発電の導入で失敗しないために
本記事ではシミュレーションについて記載しておりますが、
業者選び等太陽光発電で失敗したくない方はこちらの記事をお読みください。
太陽光発電で絶対に後悔したくないあなたへ失敗事例7パターンと5つの回避方法
 太陽光発電で後悔したくないあなたに送る7つの失敗事例と5つの秘訣

2-3.失敗しないために発電シミュレーションの根拠を知る

業者から発電シミュレーションを出された時には、必ず「根拠」を確認しましょう。
どのような計算方法で、どのような根拠に基づいているのかを聞くことで、出された発電量の信憑性がわかります。

太陽光発電は間違った導入をしてしまうとあなたの生活に大きな損失を与えてしまいます。
面倒くさがらず、しっかりと検討する必要があります。

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3.発電シミュレーションの落とし穴

発電シミュレーションには業者が言わないような「落とし穴」があります。
それは、「発電シミュレーションに考慮していない発電量損失」です。
考慮していたとしても、概算であったり予想として一律で計算されていたりします。

太陽光発電システムの発電量のロスの要因

この落とし穴に落ちてしまうと、導入後に「発電量が思っていたほど出ないな…」という思いをして後悔してしまうかもしれません。
そんなことにならないように導入前に知っておきましょう。

3-1.影による発電量の損失

多くの発電シミュレーションは、「影による発電量損失」が含まれていません。
含まれていたとしても、「一律何%」と計算されているケースがあります。

太陽光発電シミュレーション・影の影響

しかし、太陽光発電を導入する場所は、場所ごとに影のかかり方が違うはずです。
よくある影による発電量の損失は以下の通りです。

よくある影による発電量の損失

・建物
・木、山
・電柱、鉄塔
・周辺の山
・フェンス(野立ての場合)

3-2.日射量の変化

太陽光発電は日射量の変化によって発電量が大きく変化します。

発電量を計算する際によく使用されるのが、気象庁の日射量データ閲覧システムです。

毎年、全く同じ天候ではありませんので、日射量が多い年であれば発電量も多くなりますし、少ない年であれば比例して発電量も少なくなります。

発電シミュレーションを見る際には日射量の出どころを知る必要があります。

3-3.配線方法、配線ロス

太陽光パネルは、一般的に5枚以上で1つのチーム(回路・ストリングス)を組みます。

↓クリックで画像を拡大できます↓
配線図の画像

上の写真のようにパネル同士で一定のチームを組み、パワコンに接続します。

チームを組む際にも重要なポイントがあります。

それは「チームの組み方によって発電量が変わる」ということです。
パワーコンディショナの特性や、影のかかり方によって適正な配線方法が違います。

一度チームを組んで完成するとほとんどの場合、組み直しが大変です。
そのため、設置前の段階で、配線方法まで気を配る必要があります。

3-4.電圧抑制

「電圧抑制」とは、簡単に言うと発電所から電線網に上手く電気を送ることができず、発電しているのに「売電できていない」状態となっていることです。

基本的にどこの業者も発電シミュレーションに電圧抑制は考慮されていません。
それは実際に設置するまで、どの程度発生するかわからないためです。

場所によっては、電圧抑制が頻繁に発生してしまい、順調に売電できない場合もあります。

(参考)電圧抑制をより詳しく知りたい方へ
こちらの記事では、太陽光発電の2種類の抑制「電圧上昇抑制」と「温度上昇抑制」を詳しく記載しています。
太陽光発電を購入する前に必ず知っておくべきものですので、検討中の方はぜひご覧ください。
売電収入ダウン! パワコンの電圧抑制・温度抑制での損失を最小限にする方法

3-5.出力制御

出力制御とは、電力の供給量が需用量を上回り、電気が余ってしまう場合、太陽光発電設備を含む発電設備(火力発電等)の出力を調整することです。
つまり、太陽光発電設備に出力制御がかかると、その間は発電を抑えたり、発電しないように電力会社が調整を行います。

平成28年の九州電力発表資料では、出力制御の順番として太陽光発電設備は低く設定されています。
九州電力が発表している、九州電力管内の出力制御の順番で、太陽光発電設備は5番目に位置します。

九州電力出力制御の優先給電ルール

詳しくは優先給電ルールの考え方について(九州電力発表資料:PDF)をご覧ください。

3-6.機器の経年劣化

太陽光発電設備は機械ですので、購入時の能力が永遠に続くことはありません。
そのため、発電シミュレーションでも経年劣化を考慮しなければなりません。

太陽光発電設備の経年劣化率は、発表している組織、機関によって異なります。
一般社団法人太陽光発電協会の発表によると、経年劣化率は「0.27%」という記載があります。

SHARP製パネルのスネイルトレイル

他の機関では、0.4%程度と発表しているところもありますので、多めに「0.5%」くらいを見込んでおくと良いと思います。


4.適切なシミュレーションを知るためにするべきこと

初めて受け取ったシミュレーションが適正かどうかという判断はなかなか難しいと思います。
そこで、まずは取るべき対策を簡単に書きます。あくまでも目安で、当然ながら例外もあることをご了承ください。

設備全体の年間発電量(kWh)」 を「パネルの設置容量(kW)」で割って1,200kWhを超えていたらひとまず怪しんでください。

何故なら、設置角度・設置方位・平均的な日射量・遮光物がない、など色々な好条件が必要となる数値だからです。

適切な判断には、ある程度の知識が必要になります。

まずはメーカーの簡易計算サイトではなく、設置業者が出すシミュレーションを判断材料にしましょう。

そこで、業者に発電シミュレーションは
・どのような根拠に基づいて算出しているのか(2.販売業者の発電シミュレーションの算出方法参照)
・どの程度の損失まで見込んでいるのか(3.発電シミュレーションの落とし穴参照)
を聞いてみましょう。

設置予定場所の近辺で複数年の発電実績を提示してもらえればさらに良いです。単年度の発電実績ではなく、複数年の発電実績をオススメしている理由は、日照量は毎年一定ではなく極端に多い場合があるためです。気象庁の報道発表資料と照らし合わせて見ましょう。

あなたが、本記事で得た知識を生かせば「適切なシミュレーション」に近づけると思います。

4-1. 発電量と方位角の関係(適正さを判断するための基礎知識①)

下の図は、設置角度:30°、設置方位:真南の発電量を100%とした場合に、方位角が南から東西にずれるとどのくらいの年間発電量がどれ位に低下するかを示しています。

太陽光発電 発電量と方位の関係の目安の図

図の通り、真西に向けて設置すると、同じ設置容量であっても真南に比べて15〜20%ほど年間発電量が低下します。
1-1.」で示した通り、影がかからない南向きの場合でも1kWhあたりの年間発電量は1,100-1,200kWh程度ですので、それよりも低い数値でないと何か特別な理由が必要です。鵜呑みにせず必ず根拠を確認しましょう。

4-2. 発電量と設置角度の関係(適正さを判断するための基礎知識②)

下の図は、南向きに設置した場合に、年間発電量が最大になる最適傾斜角を100%とした場合に、最適傾斜角から5°刻みで発電量の低下する割合を示しています。

太陽光発電の発電量と最適傾斜角度

なお、最適傾斜角は、設置する地域(緯度)や季節によって異なります。異なる理由は、太陽の入射角度が地域や季節で異なるからです。

下の表は、代表的な地域と年間の最適角度を一覧にしたものです。

地域 年間
最適傾斜角度
地域 年間
最適傾斜角度
札幌 34.8° 大阪 29.2°
仙台 34.5° 広島 29.8°
東京 32.8° 高松 28.7°
名古屋 32.5° 福岡 26.1°
金沢 25.7° 那覇 17.6°

(参考資料:太陽光発電システムの設計と施工 オーム社)

 


5.ちょっと待った!事業シミュレーションの重要性

販売業者の見積もりには、発電シミュレーションの他に、事業シミュレーションがついて来ます。

太陽光発電 事業シミュレーションの重要性

事業シミュレーションとは、20年間(10kW未満は10年)の収支計画が載っており、あなたが太陽光発電システムを設置してどのくらいの収益が見込めるかが記載されています。

事業シミュレーションでも、注意が必要なポイントがたくさんあります。

ずさんな業者は、単純に(1年間の売電収入×20年間)-導入費用として出すこともありますが、絶対にそのようなシミュレーションはあてにならないと断言しておきます。

太陽光発電は、経年劣化による発電量低下やランニングコストを考慮しなければいけません。

本章では、事業シミュレーションに見込んでおくべき費用を記載します。
太陽光発電を検討中の方は必ずご覧ください。

5-1.保険

太陽光発電では、保険の加入は必須と考えましょう。

稀に「保険はいらない」という方が居ますが、多くの費用をかける「投資」ですので、万が一の備えをしておく必要があります。
ソラサポでは、売電期間中の加入を推奨していますが、まずは「投資回収するまで」は最低でも加入することをおすすめします。

投石による太陽光パネルの破損

保険料は、補償の範囲や免責内容、設置条件によって異なります。

1年あたりの費用の目安としては、総工費の0.2-0.5%程度見込んでおけば安心です。
1000万円のシステムの場合は、年間5万円程度の計算となります。

保険について詳しく知りたい方は太陽光発電の保険サービスをご覧ください。

5-2.メンテナンス費用

平成29年4月から施工された「改正FIT法」により、太陽光発電のメンテナンスが義務化となりました。

メンテナンスの内容や頻度は「民間ガイドラインに沿って」という決まりです。

民間ガイドラインでは、低圧の50kW未満の太陽光発電の場合は、「4年に1度程度」という記載があります。
そのため、毎年総費用の0.5%程度を積み立てておけば、定期的なメンテナンスを受けることができるでしょう。
※設置している地域や設置状況によっては、メンテナンス費用が多くかかる場合があります。

(参考)改正FIT法を詳しく知りたい方へ
平成29年4月から施行された改正FIT法について詳しく解説しています。
これから太陽光発電を導入する方、既に太陽光発電を導入している方全てに関係があることです。

 

5-3.税金(償却資産税、所得税等)

太陽光発電システムを導入すると税金が発生します。

間違いなく発生するものとしては、「償却資産税(固定資産税)」が該当します。
土地の固定資産税とは別に太陽光発電単体にかかる税金となります。

その他にも、あなたが払わなければならない税金が発生する可能性がありますので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

50kW未満の太陽光に発生する税金について
50kW未満の太陽光発電に発生する税金について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【税理士監修】太陽光発電設置で発生する税金の種類【低圧・50kW未満】
 【税理士監修】5分でわかる!太陽光発電と償却資産税|関連設備の耐用年数まとめ

5-4.機器の経年劣化、故障による修理費用

パネル等の機器の経年劣化による発電量低下は、「3-6.機器の経年劣化」に記載していますが、その他に機器の故障による修理費用も見込まなければいけません。

太陽光発電は、機器の保証が付いていますが保証対象外の事故や、保証期間終了後に故障する可能性もあります。
その際に保険で対応できれば別ですが、自費で修理をしなければならない場合があります。

そのため、予め機器が故障することを見込んで収支シミュレーションをしなければなりません。

 

5-5.金利(借り入れの場合)

太陽光発電は、多くの費用がかかりますが、ほとんどの方がお借り入れをされて設置します。
あなたも金融機関で借り入れをして事業を行うのであれば、事業シミュレーションに必ず金利を含みましょう。

1000万円借りた場合は、金利だけで100万円以上かかることがほとんどですので、見込まないと実際より多くの収入が得られるシミュレーションとなってしまいます。

5-6.太陽光発電事業終了後の処分費用

地面に設置する太陽光発電の場合、いつかは撤去することになります。
それが固定価格買取制度終了時なのか、その先かはわかりませんが撤去費用を考えておく必要があります。

しかし、20年後のことですので、なかなか費用を見込むのは難しい部分があります。
改正FIT法の中では参考費用として「設備費の5%」という指針が出ています。

つまり、1000万円の太陽光の場合、50万円程度見込んでおきましょう。

しかし、使用する部材によって費用が大きく異なります。
例えば、コンクリート架台を使用する場合は、産廃費用が多くかかります。

システムを導入する際は撤去費用のことまで含めて考えると後々、思ってもいないような出費を避けられるかもしれません。


6.事前に知るべき反射光シミュレーション

太陽光パネルの反射光を気にされる方が多くいらっしゃいます。

確かに、反射光で近隣トラブルが発生してしまうと、不労所得が期待できる太陽光発電のはずが、悩みの種となってしまうかもしれません。

反射光の問題はメディアでも取り上げられており、不安に思う方もいます。
しかし、必要以上に不安視する人もいます。

大切なのは、反射光のことを正しく知ることです。

太陽光パネルの反射光が心配な方へ
太陽光発電を設置する前に知っておくべき反射光のことを実際の裁判事例を含めて解説しています。
太陽光パネルの裁判事例
太陽光パネルの反射光!裁判事例とオーナーが設置前に知っておくべき回避方法

まとめ

いかがでしたでしょうか。

太陽光発電のシミュレーションは導入の意思決定をする大きな要因となります。
そこで、失敗しないためにも次の2点が重要です。

シミュレーションで押さえておくべき重要な2つのポイント
・発電シミュレーションがどのような根拠に基づいて出されているかを確認する。
・事業シミュレーションにはどこまでのランニングコストが含まれているのかを知り、実際はどのような出費があるのかを知る。

この押さえるべき2つのポイントを、実際に業者から提案書が出された際に必ず確認しましょう。
そうすればあなたが太陽光発電を導入して、思っていたより発電しなかったり、思わぬ出費がかさんで「買わなければよかったなぁ…」なんて後悔することが無くなると思います。

この記事によってあなたが太陽光発電を適切に導入できるお役たちができれば幸いです。