※この記事は、随時最新の情報に更新します。
FIT制度が2019年度で終わるというニュースが流れてから、太陽光発電を検討している方はどうなってしまうのかとても気になっているのではないでしょうか。
制度が変わるという話が出ていても、具体的な内容がわからなくて心配ですよね。
2020年3月23日に、経済産業省から2020年度の売電価格(買取価格)が決定したという資料が公開されました。
2月4日に公開された調達価格等算定委員会委員長案通りの売電価格です。
この記事では、次の5つのポイントをご説明します。
①2020年度の売電価格
②2020年度から適用される新しい発電区分
③売電価格の推移
④2020年度に太陽光発電を設置するメリット
⑤売電単価確保に必要な手続きと制度変更の注意点
この5つのポイントで、FIT制度は続くのか、売電価格はいくらになるのか、2019年度と比べてどんな変更点があるのか正しく理解しましょう。
2020年2月13日追記:10kW以上50kW未満の変更認定で売電価格が変更になる場合の売電価格
2020年2月18日追記:【1-4】10kW以上50kW未満で一時転用期間10年のソーラーシェアリングは緩い地域活用条件で全量売電が可能!
2020年3月23日追記:経済産業省から発表された売電価格決定のニュースリリースを反映
2020年4月7日追記:事業計画策定ガイドライン改訂の内容を【1-3】および【1-4】に追記
【1】2020年度の売電価格(買取価格)
この章では、2020年度の売電価格と新しい発電区分をご紹介します。
【1-1】2020年度の売電価格と新しい発電区分の一覧表
2020年度の売電価格と発電区分は次のようになります。
発電区分 | 売電価格 | 売電期間 | 新しい条件・備考 |
---|---|---|---|
10kW未満(住宅用) | 21円 | 10年 | 全国一律価格に戻った |
10kW以上50kW未満 | 13円 | 20年 | 余剰売電限定 災害時に活用できること |
50kW未満のソーラーシェアリングのうち 10年間の一時転用が認められる案件 (新設) | 全量売電可能 災害時に活用できること | ||
50kW以上250kW未満 (新設) | 12円 | 発表無し | |
250kW以上 (新設) | 入札 | 落札後の辞退防止 |
表をご覧になってわかる通り、新しい発電区分に変わりました。
また、2020年度にはFIT制度が終了するというニュースがありましたが、太陽光発電はどの区分でもFIT制度が維持されました。
ただし、発電区分によっては厳しい条件が付きます。
それぞれの発電区分について詳しく見てみましょう。
【1-2】10kW未満(住宅用)の売電価格は全国一律に戻った
10kW未満(住宅用)は大きく枠組みが変わりました。
年度 | 出力制御対応機器 設置義務なし | 出力制御対応機器 設置義務あり | 調達期間 | 運転開始期限 |
---|---|---|---|---|
2019年度(旧) | 24円(税込) | 26円(税込) | 10年 | 1年 |
2020年度(新) | 21円(税込) | 10年 | 未定※ |
2019年度までは、地域によって売電価格が異なっていました。
再生可能エネルギーの導入が進んだために、売電できない日があるかもしれない地域は、売電価格が割高に設定されていたのです。
それが、2020年度には全国一律の売電価格になります。
売電期間は10年で維持されます。
運転開始期限は、委員長案および3月23日のニュースリリースでは言及されていません。
今後の委員会で変更が無いか、注意が必要です。
【1-3】10kW以上50kW未満は2つの地域活用要件が付けられた
10kW以上50kW未満の太陽光発電は、もっとも強く制度変更の影響を受けます。
地域活用要件という条件を満たさないと、制度を活用しての売電はできません。
その分、50kW以上よりも売電価格が1円高く設定されています。
地域活用要件は次の2つです。
地域活用要件①:余剰売電であること
地域活用要件②:災害時に活用できること
地域活用要件によって、全量売電はできなくなりました。
※例外として、10年間の農地転用が認められるソーラーシェアリングは全量売電可能です。詳しくは次の節で解説します。
また、地域活用要件を満たしているか確認するために、具体的な条件もいくつか決められました。
条件①:認定前に「自家消費計画※」を提出・・・認定前にどの程度自家消費するか計画を提出する。詳細未定。
※自家消費計画とは、詳細は未定ですがどの程度電力を自家消費するかの計画です。
条件②:自家消費可能な設備・・・認定前に配線図等の資料を提出して自家消費できる構造になっているか確認する。詳細未定。
条件③:自家消費比率は30%以上
条件④:自家消費比率と認定の取り消し・・・自家消費比率を満たしていない場合、認定取り消しの可能性がある。
条件⑤:災害時の電源活用・・・自立運転機能付きのパワコンでコンセントを設置し、災害時に実際に使えるようにする。
条件⑥:発電実績の記録(1)・・・電気料金請求書や検針票を少なくとも3年以上保存すること
条件⑦:発電実績の記録(2)・・・監視装置やパワコンの機能、写真を使って発電量を記録し、少なくとも3年以上保存すること
自立運転用のコンセントを設置し、作った電気の30%以上を自家消費したうえで、余った電気を売電できるということです。
運転開始後も、実際に自家消費していることを証明するための資料を保存する必要があります。
事業計画策定ガイドラインの改訂で、保存する資料と期間が具体的に示されました。
認定までの手続きに必要な書類が増えること、パワコンの選定に条件が付くことが予想できます。
3月23日に公開された、経済産業省の売電価格決定のニュースリリースにも10kW以上50kW未満の太陽光発電には自家消費型の地域活用要件が設定されることが明記されました。
※2020年度から、自家消費型の地域活用要件が設定されます。
その一方で具体的な運用については、3月23日のニュースリリースでは何も公開されませんでした。
余剰売電で検討している方も詳細の決定を待ちましょう。
【1-3-1】変更認定で2020年度の売電価格になる場合も地域活用要件の影響を受ける
2019年度までに認定を取得している10kW以上50kW未満も、売電価格が変更となる変更認定を申請する時に、地域活用要件の影響を受けます。
地域活用要件を満たす場合 | 地域活用要件を満たさない場合 |
---|---|
13円 | 12円 |
もともと余剰発電で設計していた場合、少ない労力で13円を確保できる可能性があります。
どうしても変更認定が必要な場合は、地域活用要件を満たせるか一度検討しましょう。
【1-4】10kW以上50kW未満で一時転用期間10年のソーラーシェアリングは緩い地域活用条件で全量売電が可能!
10kW以上50kW未満で、10年間の一時転用が認められ得るソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は、地域活用条件の「自家消費要件」が必要ありません。
つまり、災害時に活用する機能を持てば、全量売電をすることができます。
災害時に活用できるようにするために必要なことは次の2点です。
・自立運転機能が付いたパワーコンディショナを設置する。
・給電用のコンセントが設置されている。
自立運転機能は多くのパワコンに付帯している機能です。
機能付きのパワコンを選べば問題ありません。
給電用のコンセントの設置費用は、設置時にパワコン1台あたり1万円程度が目安です。
今回の改正で一番のハードルである「自家消費要件」がないので一般的な太陽光発電に比べて少し優遇されています。
農水省の条件をクリアした場合だけ全量売電が可能になる
通常、ソーラーシェアリングの農地転用許可は3年間限定です。
3つの条件のうち、1つでも満たしていれば10年間の農地転用許可の対象となります。
条件①:担い手が所有している農地又は利用権等を設定している農地で当該担い手が下部農地で営農を行う場合
条件②:農用地区域内を含め荒廃農地を活用する場合
条件③:農用地区域以外の第2種農地又は第3種農地を活用する場合農林水産省プレスリリース 「営農型発電設備の設置に係る農地転用等の取扱いについて」資料1−1「営農型太陽光発電設備の農地転用許可上の取扱いの変更について」(平成30年5月15日)
全量売電するにはいずれか1つを満たしている必要があります。
担い手という言葉の意味や、条件の詳しい内容などは次の記事をご覧ください。
事業計画認定取得後、3年以内に農地転用許可を取得できないと認定取り消しになる
事業計画策定ガイドラインの改訂で、ソーラーシェアリングでの全量売電に、1点だけ通常より厳しい条件が付きました。
事業計画認定を取得してから3年以内に農地転用許可を取得できないと、事業計画認定が取り消しとなります。
確保した売電単価が取り消しとなるので、再度認定を取得する必要があります。
農地転用は許可までにかかる時間を踏まえて、余裕をもって申請しましょう。
しかし、太陽光発電で全量売電をしたいがために、ソーラーシェアリングを行うのはオススメしません。
ソーラーシェアリングはクリアしなければならないことも多く、一般の方がお仕事の片手間で行ったり、農業未経験の方が行うのはリスクがあります。
また、10年間の一時転用が認められ得る案件のみが対象というハードルもあります。
農林水産省が決めた条件をクリアできるか確認する必要があります。
ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)にご興味がある方はぜひこちらの記事もご一読ください。
【1-5】50kW以上250kW未満は2019年度までのFIT制度を維持
50kW以上250kW未満の発電区分は、2019年度までのFIT制度から変更がありませんでした。
新たな条件や手続き等もなく、ほぼ制度変更の影響を受けませんでした。
2020年度も全量売電できます。
2020年度に野立て太陽光を検討する場合、この発電区分が主になるでしょう。
ただし、50kW以上は高圧になるため、設備や点検のために追加の投資が必要になります。
また、2020年度はほとんど影響なくFIT制度が維持された形ですが、2021年度にFIP制度や入札制に移行する可能性もあります。
FIT制度の適用を受けられるのは2020年度が最後、と考えたほうが無難でしょう。
【1-6】250kW以上が入札対象になった
2020年度も入札の対象範囲が拡大され、250kW以上が対象になりました。
今後も対象範囲を拡大していくことが想定されています。
なお、2019年の第5回入札ではトラブルがあり、手作業での入札となりました。
2020年度の第6回、第7回入札ではどのような方式で実施されるのか気になるところですが、
今回の発表では言及されませんでした。
【1-7】FITに代わると噂のFIP制度は導入されなかった
2020年度の太陽光発電の買取制度は、どの枠組みでも固定価格買取制度(FIT制度)が維持されました。
FIT制度に代わると噂のあったFIP制度は、今回導入されませんでした。
買取制度の見直しを議論している「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」での議論はまだ中間まとめ段階です。
その中でFIP制度の採用も議論されています。
2021年度または2020年度の途中でFIP制度が導入される可能性も十分あります。
2020年度がFIT制度最後の年と考えた方が良いでしょう。
【2】売電価格(買取価格)の推移(2012年度から2020年度まで)
太陽光発電の売電価格は、固定価格買取制度(FIT制度)開始以来年々下がってきました。
固定価格買取制度開始当初(平成24年度)から現在までの価格の推移
年度 | 10kW未満 | 10kW未満ダブル発電 | 10kW以上 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
平成24年度 (2012年度) | 42円 | 34円 | 40円 | |||
平成25年度 (2013年度) | 38円 | 31円 | 36円 | |||
平成26年度 (2014年度) | 37円 | 30円 | 32円 | |||
出力制御対応機器設置義務なし | 出力制御対応機器設置義務あり | 出力制御対応機器設置義務なし | 出力制御対応機器設置義務あり | |||
平成27年度 (2015年度) | 33円 | 35円 | 27円 | 29円 | 2015年6月30日まで 29円 | |
2015年7月1日から 27円 | ||||||
平成28年度 (2016年度) | 31円 | 33円 | 25円 | 27円 | 24円 | |
平成29年度 (2017年度) | 28円 | 30円 | 25円 | 27円 | 21円 | |
平成30年度 (2018年度) | 26円 | 28円 | 18円 | |||
平成31年度/令和元年 (2019年度) | 24円 | 26円 | 24円 | 26円 | 14円 | |
10kW未満 | 10kW以上 50kW未満 | 50kW以上250kW未満 | ||||
令和2年 (2020年度) ※1 | 21円 | 13円 | 12円 | |||
調達期間 | 10年 | 20年 | ||||
運転開始期限 ※2 | 1年 | 3年 | ||||
売電単価の消費税 | 税込価格 | 税別価格 |
※1 3月23日に経済産業省から売電価格(買取価格)決定のニュースリリースが発表されました。
※2 2020年度認定の運転開始期限について、委員長案および経産省のニュースリリースでは言及されておりません。
【2-1】設置費用も毎年下がっている
「売電価格が年々下がっていること」がよくピックアップされていますが「設備費用(イニシャルコスト)も年々下がっていること」も把握する必要があります。
売電価格が下がっていても、設備費用も同じような推移、またはそれ以上に下がっています。
2020年2月現在では、固定価格買取制度が始まった当初と比べて同じ規模の太陽光発電が半額以下、条件次第では3分の1に近い価格で設置できるようになってきました。
つまり、太陽光発電がグッと身近になったということです。
太陽光発電の利益に関係する要素は売電単価だけではありません。「売電単価が下がった」という言葉のインパクトで情緒的に判断せず、合理的に考える必要があります。
今までと大きく違う部分は、10kW〜50kWの太陽光発電は「余剰売電」になります。
自身の買電単価や設置コスト、発電量など様々な要因を考慮して考える必要があります。
あなたに寄り添ってくれる会社を探してよく相談して検討しなければいけません。
【3】売電(買取)期間終了後の扱い
2019年に、最初に固定価格買取制度で太陽光発電を設置した人たちの固定価格買取期間が終了しました。
それに伴い、各電力会社が独自の買取サービスを始めるなど売電期間終了後の太陽光発電を取り巻く状況もより活発になってきています。
この章では、売電期間終了後の太陽光発電の運用方法についてご紹介します。
【3-1】電力会社と個別に契約して売電する
2019年から、売電期間が終了する太陽光発電に向けて各電力会社が買取金額を提示しています。
電力会社 | 2019年度の各社買取価格(税込み) |
---|---|
北海道電力 | 8円/kWh |
東北電力 | 9円/kWh |
東京電力 | 8.5円/kWh |
中部電力 | 8円/kWh |
北陸電力 | 8円/kWh |
関西電力 | 8円/kWh |
中国電力 | 7.15円/kWh |
四国電力 | 7円/kWh |
九州電力 | 7円/kWh |
沖縄電力 | 7.5円/kWh |
2019年度の買取価格は7円から9円でした。
単純な買取以外にも、発電した電気の預かりサービスや他業種と提携してのポイントでの買取等、各社が独自のサービスを展開しています。
新電力会社でも買取をしていますので、一番条件が合う電力会社へ売電するのが買取期間終了後の現実的な活用方法です。
【3-2】自家消費をして電気代削減をする
売電期間が終わっても、機械として問題なければ、当然発電し続けます。
例えば、住宅に設置している場合、自家消費をして買う電気を減らして電気代を削減することができます。
電気代は毎年高くなっていますので、自家消費をするメリットも増えていきます。
電気自動車の普及と脱ガソリン車
電気自動車の普及が拡大して、環境も整備されています。
日本の政策として、ガソリンから電気へ転換している中で、電気の需要は高まっていくことが考えられます。
蓄電池を導入してできるだけ電気を買わない生活スタイル
出典:京セラ
2020年時点では、蓄電池を導入しても経済的メリットは非常に出にくいですが、年々蓄電池のコストは下がっています。
蓄電池も導入量が増えて価格競争が活発になったり、量産する様になればコストはどんどん下がっていきます。
そのため、蓄電池の導入コストがこのまま順調に下がれば、買取期間終了後に蓄電池を導入して、買う電気を減らすことで経済的メリットが出る様になるかと思います。
自家消費は、余った電気が無駄になる可能性がありますが、蓄電池であれば、使い方や蓄電容量によっては、太陽光発電の電気を無駄なく全て使い切ることもできる場合があります。
相場よりかけ離れて高い金額や、そのお家につけるメリットが極めて低い場合でも売られてしまう場合があります。
蓄電池のシミュレーションを見て、客観的な裏付けがあるかを確認することで、あなたが大損する可能性を低くすることができます。
【4】2020年度に太陽光発電を設置するメリット
この章では、2020年度の売電単価で太陽光発電を設置するメリットを紹介します。
【4-1】住宅用太陽光発電は今までと同じメリットがある
住宅用太陽光発電のメリットは今までと変わりません。
・電気代を削減できる
・余った電気を売って売電収入を得られる
「【2】売電価格の推移」で解説した通り、毎年売電価格が下がっていますが設置費用も下がっています。
「【3-1】電力会社と個別で契約して売電する」でご紹介した、電力会社と個別に契約する場合の売電価格と比べると、2倍から3倍近い価格で10年間電気を買ってもらえることが制度で保証されています。
FIT制度があるうちに設置したほうがどれだけお得か、この1点だけでも明らかではないでしょうか。
【4-2】工場、マンション、社屋等で余剰売電を行う
10kW-50kW規模の場合、自家消費要件が付きます。
工場やマンション、社屋等の電力需要がある場所で余剰型太陽光発電を行うことでメリットが出る可能性があります。
最低でも自家消費率30%、想定は50%とされていますので、どれだけ電気を消費する環境かを考慮した上でのシステム設計が必要になります。
適切なシステム設計をすることで余剰売電による電気代削減+売電収入でメリットが見込めるかと思います。
平均の電気料金が「19円前後/1kWh」に対して売電単価は「13円/1kWh」です。
電気を売るより、削減して「本来20円前後で買うはずだった電気」を削減する方がメリットが遥かに大きいのです。
【4-3】農地所有適格法人(旧称:農業生産法人)や農家さんによるソーラーシェアリング
営農型太陽光発電は10kW-50kWでも自家消費要件がないのでハードルが一つ少なくなります。
太陽光発電の導入費用も年々下がっており、設置コストを抑えることができるので農業+発電事業による収益が見込める可能性があります。
ソーラーシェアリングを検討される場合は、「農地の一時転用」や「適切な営農の継続」など様々なハードルを理解した上で進めましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【5】売電価格(買取価格)確保に必要な手続きと注意点
この章では、2020年度の売電単価を確保するために必要な手続きと注意点をご紹介します。
【5-1】具体的な手続きに変更があるか未定だが、複雑になると予想できる
調達価格等算定委員会で公表された委員長案では、具体的な手続きについての言及はありませんでした。
売電価格決定のニュースリリースでも、言及されていません。
そのため、手続に変更があるかどうかは未定です。
2019年度の申請締め切り後も電子申請システムで新規認定申請を提出できるため、手続き方法自体は変わらないと考えられます。
ただし、毎年申請内容がより詳細になったり、添付書類が増えたりしていますので、より複雑になると予想できます。
特に10kW以上50kW未満の区分では、「自家消費計画」や配線図等、必要になる書類が増えるため、制度をよく理解した業者に依頼する必要があるでしょう。
【5-2】2021年度にも大きな制度変更が行われる可能性がある
2020年2月4日に公開された、調達価格算定委員会委員長案の内容は売電価格(買取価格)だけではありません。
固定買取価格制度の変更するための議論の中で、2020年度からの実施が求められた内容を反映した、制度の変更を含んでいます。
制度変更の議論の中には、競争電源という枠組みやFIP制度の導入など、委員長案には反映されていない内容も多くあります。
今回反映されていない内容は、2021年度以降に反映される可能性があります。
固定買取価格制度も、現在議論されている制度変更も、再生可能エネルギーを自立した産業として育てることを目的としてます。
そのため、議論終了後の制度はFIT制度ほど予見性の高い、安定した制度にはならないでしょう。
もし、設置を迷っているなら、売電単価の確保をしておきましょう。
まとめ
この記事では、太陽光発電の2020年度売電価格について5つのポイントで説明しました。
①2020年度の売電価格
②2020年度から適用される新しい発電区分
③売電価格の推移
④2020年度に太陽光発電を設置するメリット
⑤売電単価確保に必要な手続きと制度変更の注意点
2019年度との違いに注意して、あなたの納得できる太陽光発電を導入できることを願っています。