①太陽光発電のお金・費用に関するQ&A
Q1. 太陽光発電の相場はいくらぐらいですか?
太陽光発電は設置する規模やメーカー、設置するタイミングによって金額が異なります。
●10kW未満の場合●
平成28年12月現在、1kWあたり目安として25〜30万円かかります。
5kW(およそパネル20枚)設置する場合、130〜170万円ほどになります。
●10kW以上の場合●
平成28年12月現在、1kWあたり目安として22万~28万円かかります。
50kW(およそパネル200枚)設置する場合、1100万~1400万円ほどになります。(雑草対策、フェンスは含みません)
Q2. 売電単価が下がっているけど、元は取れますか?何年ぐらいかかりますか?
適正な費用で導入し、きちんと発電すれば十分元が取れる計算です。(平成28年12月現在)
●10kW未満(住宅用)●
150万円で5kWの太陽光発電を自宅に設置した場合、年間発電量はおおよそ5,000kwhです。(設置する方位、角度によって異なります)
5,000kwhのうち、1,000kWhを自宅で使用、残り4000kWhを売電した場合、
1,000×25=25,000
25,000円分、電気代を削減できます。
4,000×31=124,000
124,000円、売電して収入になります。
合計:149,000円
(買電単価は25円で計算しています。電力会社や加入している電力プランによって異なります)
(売電単価は東京電力、中部電力、関西電力エリアで税込31円、その他のエリアで税込33円です)
10年間で1,490,000円ですので、元をとるのにおよそ10年かかる計算です。
●10kW以上の場合●
880万円で40kWの太陽光発電を設置した場合、年間発電量はおよそ40,000kWhです。(設置する方位、角度によって異なります)
平成28年の売電単価は税別24円(8%消費税込みで25.92円)なので、
40,000×25.92=1036,800
合計:1036,800円
20年間で20,736,000円となり、元をとるのにおよそ9年かかる計算です。
Q3. 太陽光発電はおトクですか?
購入金額によります。
売電収入と、太陽光発電の購入金額との釣り合いが取れていれば、おトクになります。
売電収入 < 太陽光発電の購入金額 → おトクではありません。
売電収入 > 太陽光発電の購入金額 → おトクです。
Q4. テレビCMやネットで「もうかる」というけど、本当ですか?
購入金額によります。
発電量に対して太陽光発電の金額が釣り合いを取れていれば、もうかります。
発電シミュレーションが正確かどうかが重要です。
実際の発電データを参考にしたり、設置予定場所の状況(パネルの向き、角度、影がかかるか等)を見た上で、発電量を計算してください。
Q5. 発電した電気は全部売れますか?それとも自宅で使用して残った電気を売るのですか?
●10kW未満の場合●
発電した電気の一部を売ります。
自宅の分電盤に電気を流し、冷蔵庫や照明などに使います。その後、残った電気を電力会社に売ります。
●10kW以上の場合●
一部を使って残りを売ることも、全て売ることもできます。
Q6. 何枚パネルを設置したら、電気代を0円にできますか?
太陽光発電を設置しても、電気代は0円になりません。
夜間や曇りの日など、発電量より使用量の方が多い時は、今まで通り電力会社から電気を買う必要があるからです。
電気を売ったお金(売電収入)と買った電気代が同じぐらい、もしくは売電収入の方が多ければ、差し引きした結果として電気代が0円になることがあります。
Q7. 何枚ぐらい太陽光パネルを設置したら、発電した電気を自宅で使い切らずに売電できますか?
電気の使用量によります。
昼間に使う電気が多い場合、せっかく発電しても売る量は少なくなります。
逆に昼間にほとんど電気を使わない場合、発電量が少なくても売電は可能です。
スマートメーターが設置してある人は、昼間の電気使用量を見てください。
Q8. 電力会社(東京電力、関西電力など、以前からの電力会社)以外から電気を買っている場合(新電力に切り替えている場合)でも、電力会社に電気を売れますか?
売れます。
電力会社は法律で、太陽光発電で作った電気を買うように義務付けられています。
新電力に切り替えていても、電力会社に電気を売ることができます。
Q9. 売った電気のお金は、毎月もらえますか?何ヶ月かまとめてもらえますか?
基本的に毎月振り込まれます。
売電先を新電力(東京電力などの既存の電力会社以外の会社)に切り替えている場合、会社ごとに対応が異なりますのでご確認ください。
(現在、太陽光発電の電気を買ってくれる新電力会社はあまり多くありません)
Q10. 売電した電気は、明細書が発行されますか?
発行されます。
毎月の電気料金の明細と同じように、検針期間と売った電力量、金額が書かれた明細書が発行されます。
パワコンや監視装置で電気を使うため、買電の明細書も発行されます。売電明細と買電明細で2枚にあります。
Q11. 売電収入の手数料として設置業社などに支払いが発生しますか?売った金額はすべて自分の収入になりますか?
通常、手数料等は発生しません。
電力会社への申し込み時に書いたお客様の口座に、電力会社から直接売電収入が振り込まれます。
(振込先口座は変更できます)
Q12. 屋根にできるだけたくさん太陽光パネルを乗せた方がおトクですか?建物に負担はかかりませんか?
パネルが多ければ多いほど、発電量が増えるのでおトクです。
屋根の端ギリギリまで設置するとメンテナンスが大変なので、ご注意ください。
建物の強度が十分であれば、太陽光パネルの重さは負担になりません。
Q13. 過積載(パワコンの出力に対してパネルを多めにつけること)するとおトクですか?
おトクです。
5.5kWのパワコンに対して、6.5kW〜7kWぐらいまでパネルを多めにつけた方がおトクです。
同じ日射量だと、パネルをたくさんつけた方がよく発電します。
(メーカー保証の範囲を超えないように注意が必要です。詳しくはお問い合わせください)
詳しく知りたい方はこちら:太陽光発電の増設と過積載|パワコンそのまま年間発電量48%アップ
Q14. 今、設置する方がおトクですか?それとも逆に技術進歩や部材の低価格化により10年後ぐらいに設置した方がおトクですか?
今設置するのがオススメです。(平成29年3月現在)
売電単価は年々下がっており、住宅用太陽光発電については数年先の売電単価まで発表されています。
※住宅用太陽光発電は単価が下がっていくことが確定していますが、10kW以上の太陽光発電についても売電単価が下がることが予想されます。
詳しく知りたい方はこちら:平成29年度 売電単価・期間が決定!住宅30円(28円)、産業21円
今後、固定価格買い取り制度自体が終了する可能性もあります。
設置面積が足りない等の理由で設置できない場合を除いて、すぐに設置した方がおトクです。
Q15. 屋根に太陽光発電を設置しているのですが、家の建て替えを考えています。設置後何年以降に建て替えれば損になりませんか?
固定価格買い取り期間の終了後がオススメです。
電気を固定金額で買ってくれる期間(10kW未満は10年、10kW以上は20年)は、建て替え工事中であっても中断できません。
一度パネルを外して、再度設置するのはお金も時間もかかります。
建て替えを検討中の方は、新築を立てた時に太陽光発電の設置をオススメします。
Q16. 導入費用のローンを月々の売電収入のみで返済できますか?
金額次第です。
売電収入に対して、ローンの金額が大きければ返済できません。
また、売電の買い取り期間終了後の売電収入は、売電単価がわからないため計算できません。
10kW未満の場合は10年以内、10kW以上の場合は20年以内に返済するのがオススメです。
Q17. 補助金はありますか?
国の補助金は平成26年3月で終了しています。
地方自治体の補助金がある地域がありますので、設置場所の市役所などにご確認ください。
(補助金のない地域もあります)
(10kW以上の産業用太陽光発電は補助金対象外の場合が多いので、ご注意ください)
Q18. 雨や曇りの日が続いたら、損しませんか?
半年、一年と長い期間で平均すると、損にはなりません。
太陽光発電は天候に左右される発電システムです。
10年、20年とずっと雨が続けば損しますが、晴れの日にはよく発電をします。
Q19. ひと月に何日くらい晴れが続くとおトク感がありますか?
何日、と断言することはできません。
今月、晴れの日が多くてよく発電していても、翌月、雨が多くて発電量が少ないとあまりおトク感がありません。
天候は計測していくと平均に近づくので、一日ごと、一ヶ月ごとの発電量が少なくても、長期間で見ると損はしない計算です。
Q20. ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)とオール電化だと、エネルギー消費、電気代の支払い金額、売電料金などかなり違いますか?
ZEHとオール電化は、目的や考え方が異なります。
ZEHは、断熱性能を良くしたり、省エネ機器(照明や家電製品など)を使うことで、自宅で使うエネルギーと太陽光発電などで作るエネルギーの収支をゼロ、もしくはマイナスにする住宅です。
きちんと断熱することで、冷暖房の効率を良くして消費エネルギーを少なくします。
エネルギーには電気、ガスが含まれます。給湯器やキッチンのコンロを電気に変える必要はありません。
オール電化は、コンロや給湯器を電気に一本化して、光熱費を削減をすることです。
太陽光発電は必ずしも必要ではありません。
オール電化にする前と比べて使用電力量が増えるため、電気代は高くなります。
(ガスを廃止するため、ガス代は0円になり、光熱費全体としては削減できます)
太陽光発電の売電単価は、オール電化にしてもZEHでも同じ金額です。
売電量は発電している時間帯に、どれだけ自宅で電気を使うかによって異なります。
買う電気の単価は、時間帯別料金プランをうまく活用すると下げることができます。
オール電化のエコキュートは、安い深夜電力でお湯を沸かすため、光熱費を削減できます。
Q21. パワコンなど取り替えることになったら費用が発生して、元がとれないのではないですか?
太陽光発電システムの購入金額によります。
パワコンは10年〜15年で故障する可能性があります。
故障した場合、新品に丸ごと交換するだけではありません。
メーカーの人がきて部品を交換したり、本体をメーカーに送って修理する場合もあります。
費用は修理内容によって異なりますが、10年間、20年間の収支シミュレーションに含めて考えるのがオススメです。
パワコン1台あたりの修理費用は、目安として5万〜10万で考えてください。
メーカー保証期間内に故障した場合、メーカーが無償で修理を行います。
※メーカー保証はメーカーが規定する故障内容の場合のみ適用されます。メーカーの責任がない故障については、有償保証となる場合が多くあります。
Q22. 太陽光発電の売電金額はどう計算したらいいですか?
売電量×売電単価で計算できます。
モニターや売電明細で売電量を見てください。
「○kWh」と書かれています。
この数字に売電単価をかけてください。
●10kW未満の場合●
平成28年の売電単価は、東京電力、関西電力、中部電力エリアでは税込31円、他のエリアでは33円です。
2,000kWh売電した場合、中部電力エリアでは62,000円になります。
●10kW以上の場合●
平成28年の売電単価は24円(8%消費税込みで25.92円)です。
20,000kWh売電した場合、518,400円になります。
Q23. 売電単価は今後も下がりますか?
下がる見込みです。(平成29年3月現在)
売電単価は年々下がっており、住宅用太陽光発電については数年先の売電単価まで発表されています。
※住宅用太陽光発電は単価が下がっていくことが確定していますが、10kW以上の太陽光発電についても売電単価が下がることが予想されます。
詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
平成29年度 売電単価・期間が決定!住宅30円(28円)、産業21円
Q24. 太陽光発電の売電で家を建てることができますか?
金額次第です。
売電収入が多く、家のローン以上であれば可能です。
しかし、10kW未満の太陽光発電は、すべて売電することができず、売電期間も10年間です。
正確な発電シミュレーションで売電金額とローン返済金額を比較してください。
Q25. 耐用年数が過ぎた太陽光パネルの処分費や、屋根の補修費用を入れると損をしませんか?
金額と状況次第です。
太陽光パネルは、多くのメーカーで25年の出力保証がついています。
経年劣化しても、25年後に80%の性能が残っている見込みなので、処分までのサイクルは長くなります。
屋根の補修費用は、どの程度補修するかによって金額が大きく異なります。
屋根の葺き替えを行う場合、太陽光発電で得た利益で屋根の補修費用を賄うイメージになります。
Q26. 太陽光発電を設置したら、昼間にたくさん電気を使った方がおトクですか?なるべく使わない方がおトクですか?
電気代の単価と、使用状況次第です。
発電した電気を売電するか、家で使うか、どちらがおトクになるかは売電と買電の単価によります。
昼間に自宅で使う電気代と、売電するときの単価を比較し、金額換算してよりおトクになる方を優先してください。
しかし、電気をたくさん使えば、それだけ電気代がかかってしまいます。
無理に電気をたくさん使うと勿体無いです。ライフスタイルに合わせて、電気料金プランを変更するなど、工夫をするのがオススメです。
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