あなたは、このようなご心配はありませんか?
・太陽光発電の「2019年問題」って何だろう?
・買取期間終了後は売電できなくなるの?
・2019年問題の対策はあるの?
ソラサポには全国の多くの方からこのようなお問い合わせが寄せられています。
まず、2019年の何が問題なのか概要を挙げましょう。
問題点①:太陽光発電の買取期間が初めて終わりを迎える
・2009年に余剰売電を開始した人の買取期間(10年間)が終わる
・2009年から売電している世帯が50万件以上ある
問題点②:2019年以降の買取が未定(2018年3月現在)
・どうなるかわからないので不安になる人が多い
・余剰電力(使いきれなかった電気)が無駄になってしまうかもしれない
この問題に備えて、あなたがいずれ取るべき行動では次の4つのポイントにご注意ください。
2019年問題を正しく理解すること
あなたにどのような選択肢が発生するのかを知ること
選択肢を広げるために様々な方法を検討すること
そもそも「余剰電力が少ない人(=売っている発電量が少ない人)」は注意すること
あくまでも「余った部分の電気をどう活用するか」がポイントです。
この記事を読めば、次のことに役立ちます。
買取期間終了後にあなたにどのような選択肢が発生するのか
今の段階でどのような行動を取ればいいのかを記載します。
ぜひ最後まで読んで、電気の有効活用にお役立てください。
「一切売電ができなくなる」と良い「蓄電池」や「エコキュート」などの関連商材を高額で販売する業者がおります。
蓄電池、エコキュートはそれぞれ確かに導入メリットがあります。
しかし、「一切売電ができなくなる」と消費者側に不安を与えて正常な判断ができないまま契約をすることが問題となっております。
このような勧誘を受けても冷静に対応しましょう!
中には太陽光発電を設置している家庭にチラシを投函している業者もいるとのことです。
悪質業者とは限りませんが、慎重に検討を進めていきましょう。
資源エネルギー庁が2019年に固定価格買取制度が満了する方向けへ専用サイトを解説しました。
そのサイトでは、今後のスケジュール等も公表されております。
詳しくは2-5.資源エネルギー庁が公表する対象者の今後のスケジュールをご覧ください。
次の記事で解説していますので、ご一読ください。
1.太陽光発電の2019年問題とは?
この章ではそもそも「2019年問題とは何か」についてわかりやすく図を交えて解説します。
2019年は、2009年から太陽光発電の余剰電力買取制度で買取がスタートした方の買取期間終了となる年です。
買取期間終了後の余剰電力の扱いが決まっていないことが2019年問題と言われています。
2019年問題のポイントは3つあります。
・2019年以降も引き続き売電できるか決まっていないこと
・売電できた場合、いくらかが未定ということ
・2019年に買取終了を迎える太陽光発電設備が50万件以上もあること
2.買取期間終了後(2019年以降)の売電価格は?
この章では2019年以降の買取期間終了後に余剰電力がどう扱われる可能性があるのかを記載します。
2018年2月現在では、未定となっており推測されている次の2案を解説します。
2-1.電力会社が低単価(¥1-8/kWh)で買い取ってくれる可能性はある
平成30年2月時点では、2つの見方があります。
①低単価で買い取ってもらえる場合
一つ目の見方とは、低単価で買い取ってもらえる場合です。
火力発電や原子力発電等の電源別発電コストで一番安い場合で、10円/kWh程度です。
そのため、電力会社としても安く電気を買えればメリットになるので、8円程度/kWhで売電することができるのではないかと言われております。
また、新電力会社で発電所の所有数が少ない場合は、「電力卸売市場」で電気を購入しています。
新電力会社によっては発電所を一切所有しておらず、電力卸売市場等で電力を購入し、顧客に販売している会社もあります。
その場合も10円程度で購入をしているので、電力卸売市場よりも安価であれば買い手ができるであろうという見方もできます。
②買い取ってもらえない場合
もう一つの見方としては、「0円での売電」となる可能性です。
これまでは、国の制度に基づいて電力会社の買取義務がありましたが、買取期間終了後は買取義務がなくなります。
そのため、0円での売電となってしまう可能性がある、ということです。
しかし、このような事態に経産省として次のような考え方を示しております。
資源エネ庁の資料では、電力の買い手がいない場合に「無償での逆潮流」となる可能性を挙げています。
太陽光発電を設置していない家は、電線網から家に電気が流れてくるだけです。
太陽光発電を設置している家は、家から電線網に電気が流れるようにしてあります。
流れる向きが逆向きなので、「逆潮流」と言います。
※全量売電している場合は、基本的に逆潮流状態です。
また、余剰売電では逆潮流ができないように解列(発電設備と電力網を切り離すこと)してしまうと、通常購入する電気が使えなくなってしまう可能性があるので、一般送配電事業者に引き受け要請をするという案が出ています。
その場合、無償での引き取りになるので、経産省としてはあくまでも小売電気事業者(電力会社の電力販売部門や新電力会社)による買取や新しいビジネスを促進するような設計が重要とされています。
2-2.各電力会社の2019年以降の買取方針は未定(2018年3月時点)
各電力会社の次の2つの質問をしました。
・買取期間終了後の買取予定は?
・現在FIT法を使わない場合の売電価格は?
電力会社10社の回答は以下の通りです。
※ソラサポが電話で質問をした回答です。営業所によって回答が異なる可能性があります。
※過去に同じ電力会社でも営業所によっては回答が異なることがありました。
電力会社 | 買取期間終了後の買取 | FIT法以外の売電価格 |
---|---|---|
北海道電力 | 未定 | 基本的に無償での受け入れ |
東北電力 | 未定 | 基本的に無償での受け入れ |
東京電力 | 未定 | 基本的に無償での受け入れ |
北陸電力 | 未定 | 基本的に無償での受け入れ |
中部電力 | 未定 | 個別契約の場合もあるが基本的には無償での受け入れ |
関西電力 | 未定 | 基本的に無償での受け入れ |
中国電力 | 未定 | 個別契約の実績もあるが価格は未公開。無償の受け入れ案件もある。 |
四国電力 | 未定 | 買取の可否を含めて案件別で単価を協議する 高くても9円/kWh未満 |
九州電力 | 未定 | 最初から固定価格買取制度を使わず余剰売電する場合1年契約で12円96銭/kWh |
沖縄電力 | 未定 | 個別で契約をしている。買取価格は非公開。 |
このような結果となりました。
固定価格買取制度終了後の取り決めはどこの電力会社も未定です。
決定次第、公式ホームページで発表するとの回答も多かったです。
また、固定価格買取制度を使わずに余剰売電をする場合ですと、基本的には無償での引き受けとなっているようです。
しかし、一部の電力会社では買取実績もあります。
現段階では固定価格買取制度を使わない人は非常に稀ですので、2019年以降の動きによって変わってくるかと思います。
2-3.経済産業省の見解(2018年4月追記)
2018年3月22日に経済産業省内で買取期間終了後の太陽光発電の使い方が議論されました。
引用元:2030年以降を見据えた再生可能エネルギーの将来像(自立化に向けて)2018年3月22日資源エネルギー庁(PDF)
FIT適用外の太陽光発電の活用方法が大きく2つに分類され、①自家消費中心②売電中心で考えられています。
会議の中で、買取期間終了後に活用ができるように「支援=補助金」にも触れられています。
今後とも討論が必要との記載がありますが、まさにその通りであり、2019年問題の当事者にとって大きな分岐点となることです。
引き続き、2019年問題の解決へ向けて定期的な会議などがされていくと思います。
2-4.株式会社スマートテックが件数、エリア、期間限定で10円/kWhでの買取を発表(2018年7月1日更新)
2018年6月28日、株式会社スマートテック(本社:茨城県水戸市)は固定価格買取制度が終了する10kW未満の太陽光発電設備の余剰電力の買取を発表しました。株式会社スマートテック発表資料
同社は「東北・東京・中部・関西・中国・九州」の6エリア(各エリア1000棟限定)で固定価格買取制度が終了する10kW未満の余剰電力を10円/kWhで買取するとのことです。
買取保証期間は2年で、以降は自動更新となるそうです。
画像引用元:株式会社スマートテック発表資料
資源エネルギー庁の「2019年問題対象者向け専用サイト」でもスマートテックは紹介されています。
2-5.資源エネルギー庁が公表する対象者の今後のスケジュール(2018年11月更新)
資源エネルギー庁は次のようなスケジュールを公表しております。
画像引用元:資源エネルギー庁2019年問題特設サイト
最初に買取期間が満了する方は2019年11月です。
対象者の方々は、電力会社より満了の4ヶ月〜6ヶ月前に個別に通知があります。
スケジュールを見ると、個別通知が到着する頃には各社具体的な買取メニューの発表がされていることになります。
2-6.資源エネルギー庁発表の2019年問題関連で気になるQ&Aを抜粋(2018年11月更新)
上述しましたが、資源エネルギー庁は2019年問題専用サイトを解説しています。(サイトはこちら)
その中で「よくある質問」としていくつか公表されていますが、気になったQ&Aを抜粋します。
Q.買取期間満了後に何もしないで放置しているとどうなるのですか。
A.現在の買取者によって対応が異なります。
(現在の買取者が東京電力エナジーパートナー・北陸電力(小売)・関西電力(小売)の場合又は離島の場合)
新しい単価で、同じ会社が継続して買取りを行う予定です。(現在の買取者が上記以外の場合)
買取者が一時的・例外的に不在となる場合には、一般送配電事業者が無償で引き受けることになりますので、今後様々な事業者から発表される買取メニューをご確認いただき、買取期間の満了までに、ご自身の希望に合うプランを選択してください。引用元:http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/solar-2019after/faq.html#s_q2
東京電力エナジーパートナー・北陸電力・関西電力以外の方は、期限が近づいたら自分からメニューを探さないと「無償引き受け」つまり、0円となりますので注意が必要です。
また、売電期間が満了する方の電気が欲しい業者を公表するページがあります。
順次資源エネルギー庁サイト内のこちらで掲載予定とのことです。
Q.買取期間満了者に対して、自社の製品・サービスを提供したいのですが、営業活動を行う上で参考となる情報はありますか。
A.買取期間満了後の余剰電力の買取を希望する小売電気事業者一覧を掲載していますので、こちらへの掲載の登録をお勧めしております。掲載を希望する場合は、「売電事業者登録」から登録してください。
また、どの地域にどれくらいのFIT買取期間満了者がいるかについて情報公開を行いますので、営業活動の目安としてご活用ください。(現在準備中ですので、しばらくお待ちください。)
なお、買取期間満了となる個人を特定した情報の提供依頼については、個人情報保護の観点からお断りしております。引用元:http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/solar-2019after/faq.html#b_d_q1
気になったのは「どの地域にどれくらいのFIT買取期間満了者がいるかについて情報公開を行います」という部分です。
当然、氏名や住所は公表されないと思いますが、満了者が多い地域は蓄電池やエコキュートの販売業者が積極的に営業活動を行うことが予想されます。
そのため、その地域にお住いの方は悪質な訪問販売業者などに注意が必要です。
3.「2019年問題」の対策|4つの活用方法を考えよう
この章では、使いきれなかった発電量をどう活用すれば良いのか、4つの活用方法を挙げてご紹介します。
一緒に考えていきましょう。
太陽光発電設備は、制度に関係なく電気を生み出してくれます。
シンプルに考えてみましょう。
基本的には次の2つかその組み合わせになるはずです。
余った電気を「売る」 or 電気の余りを出さずに「使う」
電気が余っている場合に、それを「売る」のか、
それとも余らないように「使い切る」のか、ということです。
つまり、現状で電気が余っていなければ意味がありません。
それでは、電気が「余っている」とはどういうことなのでしょうか。
ある晴れた日の発電と使用量を図にして考えて見ましょう。
上の図は、3つの色で塗り分けられています。
・発電した電気が余った「青い部分」
・発電した電気を使い切った「黄色い部分」
・発電した電気が不足した「灰色の部分」
この「青い部分」はこのままでは無駄になりますので何かしら活用したいところですよね。
・「青い部分」を電力会社に売ろう!
・「黄色の部分」を増やして「青い部分」をなくそう!
・「灰色の部分」に振り分けて使い切ろう!
といった方法が考えられると思います。
それではそれぞれ詳しく見てみましょう。
3-1.【売る】売電単価1円〜8円/kWh程度で今まで通り余剰売電をする
もし買取期間終了後でも「1〜8円/kWh程度」で購入してもらえると仮定した場合です。
今まで通り、太陽光で発電した電気は優先的に自家消費をして、余った電力のみ8円/kWh程度で売ります。
これまで、太陽光発電を導入したことによって発生する「電気代削減メリット」はそのまま継続できます。
今までのように48円/kWhという高い売電価格で買い取ってもらうのは不可能ですが、当初の買取期間の10年を越えても「電気代削減+売電収入」というメリットを得ることができます。
3-2.【売る】自家消費をして余った分は無償で電力会社の電力網に流す
自家消費分は今まで通りで、余った電力は無償で電力会社の電力網へ流すことです。
太陽光で発電した電力を使用することで発生する「電気代削減メリット」は変わりませんが「余剰売電収入がゼロ」になってしまいます。
売電できないのは残念ですが、本章で記載した売電できない場合でもメリットを出す方法にシフトした方が良い可能性があります。
買取期間が終わってすぐに決断せず、同じ境遇の人がどのように動くのかを見てから判断するのも一つです。
全員が全く同じ行動を取ることはないと思いますので、色々な人がとった行動の中で、あなたにとって一番メリットがある行動を取ると良いかもしれません。
3-3.【使う】蓄電池の導入
太陽光で発電した電力を売電するのではなく、蓄電池に貯めるという手段です。
経産省が想定する買取期間終了後の考え方にある「電気自動車や蓄電池と組合わせた自家消費モデル」です。
太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めて、夜間等に使用することで電力会社から電気を極力買わない状態で、自家消費をするという形です。
しかし、蓄電池には年々価格が下がっているとはいえ、まだまだ多くの費用がかかります。
工事費を含むと100万円を越えますのでなかなか手が出しにくい商品です。
後で詳しく記載しますが、蓄電池が高額ということもあり経済産業省が補助金を要求する動きがあります。
平成30年度の予算は取ることができませんでしたが、引き続き太陽光発電の自立化に向けて補助金等のバックアップが期待できるでしょう。
蓄電池の導入コストより大きなメリットがあれば、買取期間終了後でも蓄電池を導入し、メリットを生むことができます。
価格が年々下がってきているとはいえ、初期投資を回収するまでには多くの時間(15年〜25年程度)が必要です。
太陽光発電は「投資商材」として注目を集めたので、関連商品の蓄電池にも投資色を期待する方も多いかと思います。
これから補助金等で生産量が増えれば、メーカーは量産することができるので製造コストが下がる上に、メーカー間の価格競争も激化して安価になることが期待できます。
そうすれば太陽光発電並みは難しいかもしれませんが、十分な経済メリットが発生するかもしれません。
3-4.【使う】エコキュート・オール電化・電気自動車でエネルギー源の切り替えをする
日常で、ガスやガソリンをご使用されている方は多くいらっしゃいます。
もし、ガス代やガソリン代を余った電気で削減できれば、支出を減らすという目的は叶います。
ガスやガソリンといったエネルギー源を電気に切り替えて、発電した電気を使い切るという手段です。
具体的に見ていきましょう。
エコキュートの活用
太陽光発電と家電製品の組み合わせは良いと言えます。
一つの例にエコキュートを挙げます。
エコキュートは主に時間帯別の電気料金設定で経済メリットを発生させます。
時間帯別料金の場合、日中の時間はかなり高い電気料金単価(38円/kWh程度)に設定されています。
逆に、夜間は安い電気料金(16円/kwh程度)が設定されています。
エコキュートは、お湯を安い電気代の時間帯に沸かして溜めておき、高い電気料金の時間帯にそのお湯を使って経済メリットが得られるという仕組みです。
売電期間終了後に、電気を売りたくても買ってもらえない場合は、太陽光で発電した電気でお湯を沸かしておけば、できるだけ高い時間には電気を買わず、安い電気料金の時間帯(夜間)で電気を消費するスタイルが可能です。
また、次の研究により夜間電力ではなく、太陽光発電の電力でお湯を沸かす方法で更にメリットが発生できる可能性が示されました。
ヒートポンプ給湯機のデマンドレスポンス効果を評価~太陽光発電の2019年度問題解決に期待~
引用元:科学技術振興機構報 第1259号
電気自動車に充電
そうすれば、ガソリン代と充電するための電気代を抑えることができます。
電気自動車の乗り換えでは、「購入していたガソリン代+太陽光発電による充電メリット」が生まれます。
つまり、蓄電池の「非常用電源」としてのメリットを備えることも可能です。
日本を含めた世界各国は電気自動車等の二酸化炭素排出量が少ない車へのシフトが見込まれています。
4.太陽光発電の2019年問題を受けての補助金はない
2019年問題を受けて経済産業省は補助事業を模索しています。
平成30年度の予算で次のような事業を予算請求しました。
この図をざっくりまとめると、太陽光発電をこれから導入する人とすでに導入している人が蓄電池等を導入すると、一定の補助金を受けることができるビジネスモデルです。
まだまだ目標の再エネ比率に達していないことに加えて、2019年以降の多数の買取終了を迎える人をサポートする目的となっています。
結果的には、予算を取ることができませんでしたが、経済産業省として買取期間が終了した太陽光発電設備をバックアップするような事業を模索しています。
経済産業省としても、2019年問題を見据えて補助事業をしたいとの姿勢が見受けられます。
太陽光発電オーナーにとっては良い傾向と判断できます。
5.ちょっと待って!買取期間終了後の3つの注意ポイント
この章では、目前に迫った2019年問題に注目するあまり、見落としがちな3つの重要ポイントをお伝えします。
5-1.焦ってはNG!確定した情報が出るまで決めないこと
2019年問題の当事者の方は、事前に情報収集することは非常に大事ですが、あくまでも「選択肢として検討する」ことを前提にしましょう。
例えば、蓄電池を検討するにあたり業者に見積もりを取った段階で「営業マンに押されて契約してしまった」なんてことにならないようにしましょう。
あなたがもともと蓄電池を欲しいなら別の話ですが、2019年問題の解決策として選ぶのであればそれは時期尚早かもしれません。
まだ買取の有無や買取価格、蓄電池の補助金等が決まっていない段階では、解決策を決めることはできません。
そのため、事前に様々な可能性を検討しておいて一番良い選択肢を選ぶことができる状態にしておきましょう。
5-2.そもそも余剰電力がない人は注意!
売電期間終了後の活用方法は、あくまでも「余った部分の電気をどう活用するか」がポイントです。
先ほどの図をもう一度見てみましょう。
この図でいう「青い部分(余った電気)」が全くなかったり、少ない場合は注意が必要です。
なぜなら、活用できる電気が少ないほど、活用時のメリットも少なくなるからです。
例えば、毎日1kWhの電気を活用するために、100万円の設備投資をしたとします。
1kWhは電力会社から16〜28円程度で購入しているわけですから
100万円の投資回収をするには、最短でも35,714日(97年)かかることになります。
つまり、経済メリットは得られません。
あなたが設備を所持する満足感や他のメリットに対して何10万円もの対価を払いたいのであれば問題ありません。
もし、あなたの元を訪れた販売業者がこのことを言わなければすぐに追い返しましょう。
2009年に設置された太陽光発電の導入平均容量は3.8kW
JPEAのデータによると、2019年に買取期間終了後を迎える方(2009年設置)の設置容量は3.8kWとのことです。
設置容量が3.8kWということは、発電量の多くを消費しているのではないでしょうか。
もし、発電量のほとんどを消費していれば、蓄電池を導入しても貯める電気がないはずです。
その場合は、結局電力会社から電気を購入して蓄電池に充電することになってしまいます。
あなたの家がどれくらい余剰電力があるのかを調べることは必須です。
モニターが付いている人はモニターの機能で見ることができますのでぜひご確認ください。
5-3.ちゃんと動いてる?太陽光発電が発電していなければ意味がない!
蓄電池も導入して、キッチンはIH、お風呂はエコキュート、セカンドカーは電気自動車。
すごい!万全の体制ですね。
しかし、肝心の太陽光発電はどうでしょうか…?
最後にメンテナンスをしたのはいつ頃でしょう?
太陽光発電は、壊れにくい機械ですが、機械である以上は劣化と故障は避けられません。
設置後10年も経てば、何か不具合があってもおかしくないのです。
実際にソラサポがメンテナンスに伺うと、パワコンが止まっていたりケーブルが外れていることも珍しくありません。
蓄電池やオール電化にする前に、まずは肝心の太陽光発電がきちんと性能通りの発電をしているのかをメンテナンスで確認しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
2019年問題とは、その年に買取期間が終了する方がたくさんいるにも関わらず、まだ何も決まっていないことが問題となっていることです。
全て読んだ方は2019年問題を正しく理解し、あなたにどのような選択肢が発生する可能性があるのかを知れたかと思います。
重要なのは「買取期間終了後に様々な選択肢があることを知ること」です。
確定した情報が出ていない今の段階で焦っても仕方がありません。
買取期間終了後について、確定した情報が出たタイミングで具体的な検討に移りましょう。
最後まで読んでくださったあなたにプラスアルファの提案です。
この記事では、余剰電力の活用法を記載しましたが、単純に電気代を下げる方法があります。
太陽光発電があってもなくてもできる方法で「電力会社の切り替え」です。
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